格安7インチタブレットが通話に対応して登場したASUSのZenPad7.0(Z370KL)を入手してから半年経ちました。それほど注目されるような端末でもないかなと思い、当初レビュー記事は1回のみのつもりでしたが、意外と読んでもらっているようですので、追加でレビューしたいと思います。
通話もできるSIMフリーファブレット「ZenPad7.0 (Z370KL)」レビュー |
無視リストや自動通話録音ができる通話設定
7インチタブレットでありながら通話機能を持っているのがこの端末の特徴ですが、その通話機能にはASUS独自の機能が組み込まれています。
まず着信やSMSの無視リストが作成できます。「スマートブロック」というのが無視リストに設定した番号からの着信を無視する機能です。「不明な番号をブロック」「不明な番号やメッセージをブロック」の不明な番号とは電話帳に登録されていない番号のことです。
これらの無視条件に合致した場合は無視(電話の場合は一方的に切って本端末は無反応)しますが、「ブロックした通話(SMS)の通知を表示」にチェックを入れておくと通知にブロックした旨が表示されます。
更にその通知をタップすることで詳細を一覧表示することもできます。
通話を自動録音することもできます。しかも特定の相手との通話のみ録音する設定も可能です。
自動録音された場合は通知に表示されてタップすることで一覧表示して、再生や削除ができます。
かゆいところに手が届くASUSの独自機能
通話機能意外にもASUSの独自機能は各所に組み込まれています。これが地味ながら良い感じです。
ZenMotionでスリープ状態から直接アプリ起動
最近流行りのスリープ状態からのダブルタップで起動はもちろん、起動状態からホーム画面をダブルタップすることでスリープ状態にすることもできます。ただしスリープ状態にするのはホームがZenUIである必要があります。スリープからの復帰は他のホームを使っていても機能します。
またZenMotionと言われる機能の一部で、スリープ状態のモニタに指でアルファベットを書くことで直接設定したアプリを起動することができます。下の場合、スリープ中で消灯しているモニタに大きくWの字を書くことで、スリープが解除されてChromeが起動するところまで自動で実行されます。
直接SDカードにアプリをインストール
個人的にはこれが最高に素晴らしいと思います。アプリインストール設定でアプリを直接SDカードにインストールできることができます。もちろんアプリをインストールする時も手間が減って助かるのですが、素のAndroidはアプリが更新されるとSDカードにインストールされているアプリでも内部ストレージにインストールされてしまいます。頻繁にかなりのアプリが更新されますが、その度に内部ストレージにインストールされたアプリをSDカードに移動し直す必要があります。この手間から開放されます。ブラボー!
片手モードは非搭載
ASUSのスマホは片手モードが搭載されていますが、ZenPad7.0は片手モードは未搭載です。これを片手で使おうって人もいないでしょうから妥当ですね。
オシャレな独自GUIのZenUI
Androidという共通OSを採用しながらメーカーが他社と差別化するために独自UIを組み込むのは良くある話で、大抵は余計なお世話な事が多いですし、私は使い慣れているNova Launcherを使っていますが、ASUSのZenUIはデザインも小洒落ていて機能的にもプレーンな感じで悪くないと思います。
ZenUIには純正のテーマが多数用意されていて、気に入ったものをダウンロードして適用することができます。現在50種類くらいあります。ポップなものやシックなもの可愛い系など、どれもオシャレなものばかりで非常に充実しています。
ケースの蓋に連動してスリープ解除
私はこのサイズのダブレットだと透明なクリアハードケースを好んで使うのですが、ZenPad7.0用には見つかりませんでした。しぶしぶ蓋付きのタイプを入手したのですが、設定をするとこの蓋のマグネットに連動してスリープへ移行/解除するようになります。
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ATOK搭載
カメラ
カメラは800万画素です。実際に撮った写真を1300万画素のXperia C5 Ultraと比較してみました。
パッと見だとXperia C5 Ultraの方が鮮やかで綺麗に見えますが、Xperiaのカメラは彩度とコントラストを無理やり上げて鮮やかな写真に見せている感じがします。ZenPad7.0は少々くすんで見えますが、こちらの方が肉眼で見た色合いには近いです。このあたりは好みもあるのでどちらが良いとは一概には言えませんが、ZenPad7.0は価格を考えるとかなり健闘しています。
次にいわゆるピクセル等倍(画像の1ピクセルを画面の1ピクセルで表示)した画像です。ZenPad7.0の方が画素数が小さいので被写体が小さく表示されています。
小さめの画像でみるとXperia C5 Ultraが鮮やかで綺麗に見えますが、クリックしてドットバイドットで見るとXpria C5 Ultraの画像の方がガサガサ感が強く、ZenPad7.0の画像は意外と堅実に撮れている気がします。
彩度やコントラストも画像ソフトである程度いじれます。下は少々加工した写真です。でも白色の部分はXperia C5 Ultraの鮮やかさはなかなか出せないですね。マーキングなどもXperia C5 Ultraの方が綺麗です。色合いに関してはZenPad7.0は安価なカメラらしくちょっとコントラストが低いような感じです。まぁXperia C5 UltraはZenPad7.0の倍の価格の端末ですからね。
ZenPad7.0もXperia C5 Ultraも端末の価格を考えれば十分綺麗だと思います。
電源関連
バッテリー容量は3450mAhです。Nexus7が3950mAhですので数値的には少々小さい感じもしますが、電力効率は良さそうで、1日使っているとスマホよりはバッテリーの持ちは良いように感じます。
SDカードに保存したフルHDの動画を連続再生可能時間は5時間40分程度、Wi-Fi接続でのYoutubeのフルHDの動画の連続再生可能時間では4時間程度でした。LTE接続での時間も気になりますが、今月の契約容量を吹き飛ばしてしまいそうなので計測はしていません。
充電電流は1.1A程度ですので、ACアダプターでなくても、そこそこのモバイルバッテリーであれば十分フルスピードで充電できます。AnkerのAstro E1でも1.1Aで充電できました。
ただ、なぜかAstro E5では電流が安定せず瞬間的に1.1A流れたり4.4Aだったりで不安定でした。バッテリーの故障かと思いXperia C5 Ultraを繋げてみると1.1A安定して流れたので、相性問題かもしれません。E1がOKでE5がNGというのも腑に落ちないので私の個体だけの問題かもしれません。
下はACアダプターでの充電時間とバッテリー残量のグラフです。大体190分程度でフル充電できます。Astro E1でも同じ電流値でしたので、そこそこの出力があればモバイルバッテリーでも同様になると思います。
Quick Charge又はそれに準ずる仕組みは対応していません。
スペック的には特に尖ったところのない地味な端末ですが、逆にストレージ容量以外は特に不満もなく気に入って使っています。電子書籍リーダーとして雑誌読み放題サービスの雑誌を読んでいるので、ほぼ毎日使っています。文字が小さめの雑誌だともう少し大きい方が良いかなと思ったりもしますが、部屋で使うにしてもお手軽サイズで手に取りやすいです。出張や旅行時には上着のポケットに入るサイズですので、移動中の読書や調べ物等にメイン端末として活躍しています。なにせ安いのが一番の魅力です。
ちなみにZenPad7.0には「Z370KL」と「Z370C」の2種類がありますが、違いはSIMスロットがついているかどうかです。SIMフリーで通話も出来る今回紹介したファブレットモデルがZ370KLで、Wi-Fi専用モデルがZ370Cです。Z370Cは更に5,000円程度安くて2万を切る価格ですので、テザリングで使うからSIMスロットはいらないよということであればZ370Cもおすすめです。
ではまた!
通話もできるSIMフリーファブレット「ZenPad7.0 (Z370KL)」レビュー | |
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