CMF Watchはバッテリーが良く持つというのが高評価の一つの理由なのですが、実際のところどのくらい持つのでしょうか?現実的に使用する設定にてCMF Watch Pro 2のバッテリーがどのくらい持つのかを検証してみました。
公式スペック上のCMF Watch Pro 2のバッテリー持ち
CMF by Nothingのサイトに記載されているバッテリー持ちは「通常モードで11日間」「ヘビーユースで9日間」となっています。「通常モード」や「ヘビーユース」がどのような設定であるのか?どのような使い方であるのか?は記載されていませんのでわからないのですが、少なくとも9日間も持てば全然満足ですよね。
初期設定でのバッテリー持ち
まずは、工場出荷状態の設定でのバッテリー持ちを計測してみます。できるだけ定量的に計測するためにある程度決められたパターンで活動するようにしています。さすがにバッテリーが空になるまで何日間も同じパターンで生活するわけにはいきませんので、休日の24時間で計測しています。また、CMF Watch Pro 2は100~99%の1%が異常に長いので、80%台に減った中途半端なところから計測開始しています。
パターンとしては、7時間の睡眠、5時間の外出(買い物)、10分のランニング、あとは家でゲームしたり、PCをいじったり、料理をしたりという感じで24時間です。もちろん24時間着けっぱなしですが、シャワーの時だけは外しています。IP68の防水防塵ですので、シャワーくらい大丈夫なのですが、まぁ素っ裸で時計だけ付けているのも何かアレな感じがして(笑
バッテリー消費 | |
---|---|
睡眠 7時間 | 2% |
外出 5時間 | 2% |
ランニング 10分 | 2% |
他(低活動) 12時間 | 1% |
24時間合計 | 7% |
1%とか2%の話ですので、2%と言っても2.0%なのか2.9%なのかで大違いなのですが、まぁ消費電力が小さいのは確かです。基本的にデスクワークなどで動かないとほとんど消費しません。
たった10分のランニングの消費電力がやたらと大きいのはGPSをONにしているためです。GPSをONにするランニングのモードでは、目に見えて激しく電力を消費します。公式では「GPS継続使用モードで25時間」となっていますが、これはちょっと盛り過ぎな感じがしますね。
もちろん活動量によって大幅に変わってくる訳ですが、今回のモデルケースでは24時間で7%でしたので、単純計算で14日以上は持つ計算になります。「通常モードで11日間」「ヘビーユースで9日間」を余裕でクリアしていますね。
実際に使用する設定でのバッテリー持ち
初期状態では、公式スペックで謳われている稼働時間を大幅に上回っていますが、実際のところ初期状態の設定は省電力を意識したもので、実際に使うには少々不便です。特にADO(常時表示)がOFFになっているのが利便性を大きく落とします。
そこで、実際に私が使用している設定でのバッテリー持ちを計測してみました。変更した設定は下記になります。
ウォッチフェイス Dichotomy → カスタム(フルカラー画像)
画面自動オフ 5秒 → 10秒
ADO ON(スケジュール設定 8:00-01:00)
トレーニングの検出 ON
ADOというのが常時表示です。常時表示とはいってもWear OSでいうところのアンビエントモードで、フルカラーの盤面が常時表示されている訳ではありません。簡略化された最低限の情報のみが表示されるモードです。スケジュール機能がありますので、就寝時間には消灯するようにしています。
この設定で同じように7時間の睡眠、5時間の外出(買い物)、10分のランニング、あとは家でゲームしたり、PCをいじったり、料理をしたりという感じで24時間です。結果はこんな感じ。
バッテリー消費 | |
---|---|
睡眠 7時間 | 3% |
外出 5時間 | 6% |
ランニング 10分 | 2% |
他(低活動) 12時間 | 18% |
24時間合計 | 29% |
やはりADO(常時表示)はバッテリー消費に影響大のようで、単純計算で3日半の稼働、先に述べたように100%から99%への1%がやたらと長く、12時間くらい持ちますので、それを加味すれば4日くらいのバッテリー持ちというところでしょうか。「通常モードで11日間」「ヘビーユースで9日間」は何れもADO(常時表示)をOFFにしたものと思われ、実際の使用シーンからはズレているなぁというのが正直な感想です。
初期設定 | 使用前提設定 | |
---|---|---|
睡眠 7時間 | 2% | 3% |
外出 5時間 | 2% | 6% |
ランニング 10分 | 2% | 2% |
他(低活動) 12時間 | 1% | 18% |
24時間合計 | 7% | 29% |
2パターンでのバッテリー消費量を比較してみると、特に違いが大きいのが活動量のすくない「他12時間」の部分です。液晶が消灯している場合には活動量が少なければほとんど消費しませんが、液晶が常時表示の場合に消費される電力が大きいのが見て取れます。睡眠時はADO(常時表示)のスケジュール設定で消灯するようにしていますので、ほぼ差はありません。
ADO(常時表示)はどのくらいバッテリーを消費するのか
ADO(常時表示)がどのくらいのバッテリーを消費するのかを定量的に計測するために、ADOのONとOFFでそれぞれ12時間ずつ放置してみました。
ADO ON | ADO OFF | |
---|---|---|
最初の6時間 | 9% | 1% |
次の6時間 | 8% | 1% |
12時間合計 | 17% | 2% |
このようにADOがOFFであればほとんどバッテリー消費しませんが、ADOをONにすると12時間で17%も消費します。前述の使用を前提とした設定での計測と見比べると、ほとんどがADOによるバッテリー消費であることがわかります。最低限の表示しか行わないADOですが、やはり液晶を完全に消灯することができるかどうかはバッテリー持ちに大きく影響するようですね。
このように実際に使用する前提の設定だと、CMF Watch Pro 2のバッテリー持ちは3~4日といったところで、公式に謳われている「通常モードで11日間」「ヘビーユースで9日間」はちょっと盛りすぎな感じがします。
しかし、Wear OS by Googleのスマートウォッチだと、1日持つかどうかというのが相場ですので、3~4日持つというのはアドバンテージでしょう。Wear OSを使っていた頃は、1~2泊の旅行や出張でも充電アダプタを持って行っていましたが、CMF Watch Pro 2では充電なしで済みそうです。