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NFC搭載なのになんでSuica使えないの?「NFC」「FeliCa」「おサイフケータイ」の違いを超わかりやすく解説します!

SIMフリースマホで「NFCに対応しているのになぜSuica使えない?」と思う人は多いのではないでしょうか?今回はスマホによる電子決済に不可欠な「NFC」や「FeliCa」「おサイフケータイ」とは、なにか?をまとめてみました。この記事を読んで頂けば、「なぜ、NFCを搭載しているのに多くのSIMフリースマホが、楽天EdyやSuicaなどを使えないのか?」が分かります。


スマホが「おサイフケータイ」に対応していると、スマホをタッチするだけで支払いができる楽天EdyやSuicaなどが使えるのは、皆さんご存知だと思います。国内のキャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)で販売されているスマホは大体対応しています。まだ海外製のSIMフリースマホが「おサイフケータイ」に対応していない時代に、AppleのiPhone 7 が対応した時には驚きましたが、これに続くように最近では海外製の日本国内向けのSIMフリースマホでも対応するのがスタンダードになりました。

では、日本国内向けではない海外のSIMフリー版などの「おサイフケータイ」に対応していないスマホは、NFCを搭載しているのに、なぜ楽天EdyやSuicaを利用することができないのでしょうか?

「NFC」とは?

NFCというのは近距離に特化した「無線通信の規格」の1つです。NFCフォーラムという業界標準団体で仕様が策定されていて「TYPE-A」「TYPE-B」「TYPE-F」があります。

ちなみにNFCフォーラムはフィリップス、ノキア、ソニーの3社により設立されました。この時点でFeliCaのニオイがプンプンしてきますね。

「FeliCa」とは?

NFCにはTYPE-A、TYPE-B、TYPE-Fがあることを上で説明しました。ピンときませんか?F、、、、そうです。このTYPE-FがFeliCaなのです。FeliCaはソニーが開発した規格で、ソニーの登録商標です。

FeliCaはそのNFCとしての近距離通信に加えて、データを保持するメモリーや、それを処理するチップまでを内包し、FeliCaチップ単体で動作することを可能にしたものです。無線通信規格であるNFCの中では異色といえますね。

FeliCaの特徴はまず処理速度が非常に速く確実である事です。例えば、Type-AやBのNFCチップでは無線通信を行うのみですので、その通信内容の処理は搭載されている機器のCPU(ここではスマホのSoC)で行われます。つまり、その時にスマホが他の処理をしている時には反応が遅れます。FeliCaは専用のチップですべての処理を完結しますので、搭載されている機器の性能に依存しません。というか機器である必要すらなく、楽天EdyやSuicaなどのようにカード型にも搭載できます。

Suicaで自動改札を通るときなどは、驚きのレスポンスですよね。あのレスポンスを実現するためにはFeliCaが必要だった訳です。実際に、海外のTYPE-AやBを使用した自動改札は、改札を通る時にかなり長めにタッチする必要があります。1秒2秒タッチしても反応が遅れて、もう一度タッチし直したりする光景が日常です。東京の通勤ラッシュ時にそんな感じだと大混乱ですよね。せっかちな日本人にはFeliCaが必要なのです。

次にセキュアな事です。お金を扱うサービスが大半ですので、セキュリティが強固であることが求められます。TYPE-AやBではデータをスマホのSoCで処理してスマホのストレージに保存されます。ただの通信チップですので。つまりソフトウェア的にハッキングの余地がある訳です。対してFeliCaはチップ内ですべて処理が完結します。しかも、物理的に分解してICの中からデータを取り出そうとすると、メモリー部分が破壊されるようになっているそうです。すげーなFeliCa。

そして、そのFeliCaチップの機能を利用してサービスを構築しているのが、「楽天Edy」や「Suica」などです。

このようにFeliCaは非常に優秀な仕様なのですが、コストなどの兼ね合いもあり、残念ながら海外では普及せず、日本国内でのみ(ほんの一部海外でも使われています)独自に成長したガラパゴス仕様となってしまいました。相変わらず日本人は良いものを作るのに、商売が下手ですね。

「おサイフケータイ」とは?

「FeliCaに依存する楽天EdyやSuicaなどのサービスに対応した端末」を総称して「おサイフケータイ」と呼んでいます。もっと簡潔に言えば「FeliCa搭載スマートフォン」をドコモがわかりやすいように名前を付けたのが「おサイフケータイ」です。

ドコモの登録商標で、以前は他のドコモのみが使用していた呼称なのですが、呼び方として一般化されたため、現在は他のキャリアにもライセンスされていて同様に呼称されています。ライセンスフィーなどの費用がどのくらい発生しているのか興味がありますね。

「おサイフケータイに対応しているかどうかはFeliCaチップを搭載しているかどうか」であり「NFCに対応しているからといって、おサイフケータイに対応しているとは限らない」というのはこのような経緯によるものです。必要なのはNFC TYPE-F、つまりFeliCaチップな訳です。

「Apple Pay」「Google Pay」とは?

FeliCa対応に先手をうったのは、ご存知AppleのApple Payです。iPhone 7でFeliCaチップを搭載してきました。日本のガラパゴス仕様であるFeliCaのために、Appleが貴重なスマホのスペースを割いたのには大変驚きました。

おサイフケータイはFeliCaありきですが、Apple Payは「決済サービスをひとまとめにした」ものが、FeliCaにも対応したという形です。

Google Payも同様の決済サービスです。現在はFeliCaには対応していませんが、PixelにFeliCaチップを搭載してGoogle Payは対応しませんなんて間抜けな話はありえませんので、すぐに対応すると思います。現在はもちろんFeliCaにも対応しています。

おサイフケータイは電源が切れていても使えるのか?

おサイフケータイやApple Payで気になるのは「スマホの電源が切れているときにも使えるのか?」だと思います。楽天EdyやSuicaなどのカードにもFeliCaチップは入っていますが、充電などしなくても使えますよね?

これは「電磁誘導」という仕組みを使っています。ここでは詳しく説明しませんが、電気を回転に変えるモーターは、逆に回転を電気に変える発電機にもなります。つまりモーターを手で回せば電気が流れるわけです。この仕組を使用してFeliCaリーダーからの磁力によりカード内のモーターを回して電気を発生させているのです。

「おサイフケータイはFeliCaチップが独立して動作する」「電力はFeliCaリーダーから電磁誘導により供給される」のでバッテリーを持たないカードでもFeliCaは動作できるのです。

このことから「スマホのバッテリーが切れていてもFeliCaは使える」と思いがちですが、実はスマホに搭載されているFeliCaにはスペースの関係から「電磁誘導」の仕組みが搭載されていません。つまり「スマホのバッテリーが完全に空の場合はおサイフケータイは使えない」のです。

ただ、スマホがバッテリー切れでシャットダウンした状態でも極少量の電力はバッテリーに残っていますので、数時間くらいは動作できるようです。もちろんバッテリー残量がある状態で電源を落としている場合は、おサイフケータイをタッチして使用することができます。

儚い夢だった「HCE-F」

以前、GoogleはこのFeliCaをソフトウェアでエミュレーションできないかと開発をしていました。それがAndroid 7.0 Nougatからサポートされた「HCE-F」です。

もし、これが実現すれば、FeliCaチップを搭載しなくても、一般的なSIMフリースマホに搭載されているTYPE-AやBのNFCで、おサイフケータイが使えることになります。専用ハードを搭載することなく、ソフトウェアで実装するというのは美しい仕様ですね。しかし、私は専用チップのあのレスポンスを本当に再現できるのか?と懐疑的に思いましたが、やっぱり無理だったようで結局はPixel 3でFeliCaチップを搭載するに至りました。

スタンダードになってきたFeliCa搭載のSIMフリースマホ

上でも触れたようにFeliCaはほぼ日本国内でのみしか使用されていませんので、国際的に使用されるSIMフリースマホの多くは、NFC対応となっている場合でもTYPE-AとTYPE-Bのみで、FeliCaには対応していません。しかし、上でも説明したようにiPhoneやPixelなどが日本市場での販売に力を入れた結果、日本向けモデルではFeliCaチップを搭載し、他の海外メーカーもそれに追従するようになりました。今では海外製メーカーのSIMフリースマホでもFeliCaチップを搭載するあたりまえとなり、ありがたい限りです。

ただし、FeliCaチップを搭載するのはあくまでも日本国内向けのモデルだけです。どのスマホでもグローバル版や他の地域向けのモデルでは対応していません。例えば同じXperiaでも日本国内向けのモデルでは対応していますが、欧州向けのモデルでは対応していませんので、グローバル版などを購入する場合には注意が必要です。

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