日本三景と言えば宮城県の「松島」、京都府の日本海側にある「天橋立(あまのはしだて)」、そして広島県の「宮島」ですが、今回は去年のゴールデンウィークに「宮島」に行った時の事を紹介しようと思います。「車は駐車場に止めることができるのか?」「どれくらい渋滞するのか?」「フェリーはすぐに乗れるのか?」「所要時間はどれくらいなのか?」気になることはたくさんあると思います。日本三景と言われるほどの場所にゴールデンウィークに車で突撃した我々の運命やいかに!
渋滞は?駐車場は?駐車料金は?宮島へは車で渡った方が良いのか?
Googleマップの航空写真で見るとよくわかりますが、宮島へ渡りフェリー乗場がある宮島口には非常に多くの駐車場があります。観光地の駐車場というと「最大1000円!(小さく)ただし平日のみ」のような感じで「お!1000円か」と駐車すると精算機で5000円とか表示されてドン引きするパターンですが、宮島はフェリー乗場の周辺駐車場でも本当に1日1000円ポッキリ、線路の山側になると安いところでは1日500円なんてところもあります。やす!
我々が行った時はゴールデンウィークの真っ只中、5月6日の丁度お昼時ですが、それでもフェリー乗場近辺の駐車場にすんなりと駐車できました。渋滞もほとんどありませんでした。
また、宮島へはフェリーに車を乗せて渡ることもできますが、宮島内は一般車進入禁止がほとんどですし、止める場所もありません。観光する範囲は車で移動するほどの広さもありませんので、車は宮島口に駐車するのが良いでしょう。
宮島に宿泊する場合、フェリーの料金は4~5mの車両で片道1690円ですので、往復すると宮島口の駐車場2日分よりも高くなりますが荷物もありますし、ホテルに無料駐車場がある場合は車で渡ってしまった方が良いかと思います。
宮島へのフェリーはどちらに乗れば良いの?所要時間は?料金は?
宮島口から宮島へのフェリーは「JR西日本宮島フェリー」と「宮島松大汽船」の2航路があります。まぁ片道1000円とか取るのだろうなと思っていたのですが、なんと!どちらも運賃は大人片道180円です。やす!
JRと宮島松大汽船のどちらが良いかと言えば、JRの方が航路の配置の利を活かして「大鳥居便」という少し遠回りして厳島神社の大鳥居へ接近する航路ですのでおすすめというのが一般的です。我々もJRのフェリーに乗りました。
しかし今になって宮島松大汽船のHPを見ていると、後述する弥山へのロープウェイのチケットとの割引セットや、宮島でのお買い物券との割引セットなどがあり、こちらもおすすめだと思います。特にロープウェイのチケットとのセットはフェリー代がまるまるタダになります。やす!
宮島口・弥山 選べるお得なチケット – 宮島松大汽船
ワンコインでお得!お買い物券付き往復チケット – 宮島松大汽船
広島方面から直接フェリーで宮島へ渡る航路もあります。特に平和記念公園の原爆ドームの直ぐ側から直接運行している観光船もありますので、平和記念公園を観光してから宮島へというパターンもありです。ただしこの観光船は小型な上に人気のようですので事前予約するほうが良さそうです。大人往復3600円と結構なお値段ですが、所要時間45分で乗り換え無しで向かえるので便利です。ちなみに平和記念公園から宮島へ公共交通機関で宮島口を経由して向かうと2~3回程度の乗り換えと1時間ちょいの時間が必要です。
ひろしま世界遺産航路 – アクアネット広島
広島マリーナホップという場所からの航路もあります。所要時間は25分で、料金は大人往復2500円です。ここはなんと言っても駐車場が無料ですので、広島方面から車の場合は便利でしょう。
マリーナホップ宮島航路 – アクアネット広島
広島港からの高速船もあります。こちらは所要時間32分で大人往復3300円(フリーパス使用)と少々高価です。通常時であれば宮島口経由の方がよいでしょうが、JR広島駅から30分ほどの最寄り駅がありますので、公共交通機関で後述する5月5日に向かう場合はこのルートが良いかも知れません。
宮島・広島 高速船 – 瀬戸内海汽船
また、あまり知られていませんが、少し離れた呉からの高速船もあります。便数が少なく時間も少し中途半端なのですが、大人往復3800円(片道2000円)で、こちらも所要時間は45分です。宮島から呉へ公共交通機関で向かうと2時間以上かかりますので、おすすめの交通手段です。呉は海上自衛隊の基地があり、護衛艦や潜水艦が公園から見えたり、大和ミュージアムや海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)などがあり、こちらも1日楽しめます。宮島と呉は地図上で見ると広島湾の反対側ですので、一緒にまわる発想はあまり出ないと思いますが、宮島観光のプランに組み込むのもおすすめです。
宮島・呉ブルーライン – 瀬戸内海汽船
GWの宮島、厳島神社の混雑具合は?
宮島口の駐車場には余裕があるというのは説明しましたが、ではフェリーやそもそも宮島、厳島神社などの混雑具合はどうなのでしょうか?結論から言えば「それほどでもない」というところです。もちろんGW中の有名観光地ですので人はいますが「混雑」というほどではありません。程良い感じの人出です。フェリーも券売機に並ぶこともありませんでしたし、もちろん積み残されるようなこともありませんでした。座席にも余裕で座れます(所要時間は10分ですけどね)
厳島神社は特定の撮影スポットには列が出来ていましたが、それだけです。
商店街も混雑はなく、名物の買い食いもスムーズにできました。
ロープウェイの料金は?混雑具合は?
宮島観光の定番プランの一つに弥山へのハイキングがあります。もちろん麓から自分の脚で登る「登山」もできますが、一般的には上の方までロープウェイで上がります。2つのロープウェイを乗り継いだ先の獅子岩駅にも展望台がありますが、弥山の頂上へは徒歩でのハイキングになります。獅子岩駅から頂上はすぐそこに見えているのですが、一度大きく下ってから再度登る事になりますので、そこそこしんどいです。
頂上へ至る前に「霊火堂」があり、そこには1200年前から燃え続けているという「消えずの火」があります。ロープウェイを降りてから徒歩20分ほどですが、なかなかに急な登りで運動不足な私はここでグロッキー。同行者が頂上まで登ってくる間、ここのベンチに座って休んでいました。
この霊火堂は「恋人の聖地」だそうですので、カップルの方々は頑張って目指してみると愛が深まるかもしれません。
所要時間は公式サイトによるとロープウェイでの往復+展望台での観光で1時間、弥山の頂上を目指すのであれば更に1時間と書いてありますが、写真のタイムスタンプを確認してみると我々もジャスト2時間でした。
このロープウェイは料金が往復で大人1800円(子供900円)と少しお高いです。霊火堂や弥山の頂上を目指すのであれば良いと思いますが、ロープウェイで登って展望台で景色見て降りるだけであれば、個人的には1800円払って登るほどでもないかなと思います。ロープウェイを降りてすぐの展望台はこんな感じです。
ロープウェイ乗場のある紅葉谷駅までは無料の送迎バスが運行していますが、20分間隔で、しかもマイクロバスですので積み残されたりします。
紅葉谷駅までの道中は整備された紅葉谷公園ですので、バスのタイミングが悪い場合は散歩がてら歩いて行ってしまうのが良いと思います。Googleマップによると距離450m、徒歩7分です。実際に我々は帰りのタイミング合わなかったので歩いて戻りました。行きは登りですが急勾配ではありません。
ロープウェイの混雑具合はGWでは全く待つことなく乗車できました。待機列用のスペースもありましたので、恐らく紅葉シーズンは混雑するのでしょう。
宮島観光の所要時間は?弥山への所要時間は?
我々は午前中に広島市内の平和記念公園を観光してから宮島口にお昼頃に到着しました。丁度干潮でしたので大鳥居周辺をウロウロしてから、ロープウェイで弥山へ上がり、戻ってから商店街をウロウロしただけですが、それで日が暮れてしまいました。ちなみに厳島神社のGW時期の拝観時間は18時まで、気がつくと時間が過ぎていて我々は宮島へ行きながら厳島神社を拝観しないという失態を犯しました(涙)、宮島水族館は最終入館16:00、ロープウェイは下りの最終便は通常17:30ですが、GW中は18:00になっています。早めの行動が良いでしょう。商店街も17時過ぎには店じまいを始めます。
厳島神社の拝観、宮島水族館、ロープウェイは潮汐の満潮、干潮時間と合わせてある程度計画的な行動が必要です。潮汐表は宮島観光協会のサイトに日毎の一覧表がありますので予め確認しておくと良いでしょう。
年間潮汐・潮見表 – 宮島観光協会
それ以外、例えばフェリーは22時台まで運行していますので、夜景を見てゆっくりすることもできます。日が沈む頃から大鳥居と厳島神社はライトアップされます。
厳島神社や豊国神社、ロープウェイで弥山、宮島水族館、商店街で買い食いと、一通りまわると所要時間は丁度1日くらい?ちょっと忙しい?くらいだと思います。やはりロープウェイに乗って弥山の頂上を目指すと2~3時間程度必要ですので、丸1日使うか、半日で済ますかはここに掛かってくると思います。
5/5だけは要注意
2023/4/25 追記
2023年の岩国基地フレンドシップデーは4月に開催されました。あまりにもの動員で地域への影響が大きいのでGWを避けたのでしょうね。
こんな感じで思ったよりもイージーなGWの宮島、厳島神社の観光ですが、一つだけ注意があります。毎年5月5日には岩国市で米軍・自衛隊のオープンベースイベント「岩国フレンドシップデー」が開催されます。我々が5月6日に宮島観光へ行ったのも、この岩国フレンドシップデーに行って後泊したからです。
少しググるとわかりますが、岩国フレンドシップデーは阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されるほどの物凄い人出で、岩国市の人口を余裕で上回る20万人以上が押し寄せます。宮島口は広島市と岩国市の間に位置していますので、この影響をモロに受けます。特に午前中の広島方面からと、夕方の広島方面へのJRは絶望的でしょう。夕方の岩国駅などは入場制限によって帰宅難民で溢れかえります。
5月5日に宮島観光へ向かう場合は、宮島口を避けて広島や呉から直接フェリーで宮島へ向かうルートを取るのが良いでしょう。逆に宮島内は空いていて狙い目かもしれません。
GWの宮島観光は予想外にイージーモード!気軽に行って楽しもう!
我々が行ったときはお昼ごろが干潮で
夕方が満潮でした。
個人的には干潮の時に大鳥居を夕日バックで撮りたかったのでちょっと残念です。潮汐は毎年同じではなく、去年、我々がGWに行った時にはお昼が干潮、夕方が満潮でしたが、今年のGWはお昼が満潮、夕方の日が沈む頃が干潮になります。
海岸沿いはのんびりした雰囲気です。鹿などもいるのですが、皆やせ細っていて、その事情も知っていたのであまりカメラを向ける気にはならずほとんど写真は撮っていません。気になる人はググってみてください。
厳島神社のすぐ隣にある豊国神社もなかなかに見事でした。
何気ない通路も風情があって非常に雰囲気が良いので、がつがつと定番スポットをまわるだけではなく、のんびりと散歩したりもしたいところです。
干潮で夕日バックの大鳥居の写真も撮りたいですし、平清盛を祀る清盛神社はすっかり忘れていたり、極めつけは厳島神社への拝観もできないという失態。心残り有りまくりですので、またリベンジしたいと思います。実は日本三景のうち、これで「宮島」と「天橋立」は行ったのですが、どちらも中途半端な観光となってしまったのでリベンジ必至です。あとは「松島」ですか。遠いですね。。。
何れにしても今回はただでさえ運動不足なのに、前日前々日と岩国フレンドシップデーで全力を出し尽くした私は疲労困憊でしたので、またカメラ片手にゆっくりと宮島をまわりたいと思います。
ではまた!