スポンサーリンク
Amazon
Androidレビュー

【電子書籍に最適】4:3のAndroidタブレット「HiPad Plus」レビュー

本サイトでは広告から収益を得ることがあります。

電子書籍を読むのに最適な4:3のアスペクト比を持つAndroidタブレット、CHUWIの「HiPad Plus」を入手しましたのでレビューしたいと思います。

貴重な4:3のAndroidタブレット

販売されているAndroidタブレットは、SNSや動画の閲覧に向いているアスペクト比である16:9や16:10などの細長い画面が主流となっています。細長いアスペクト比だと電子書籍の場合には上下が大きく余ってしまい、肝心の書籍は小さくしか表示されません。10インチクラスのタブレットでも雑誌の小さな文字は厳しくなります。

下の画像に写っている左側のタブレットは10インチです。11インチのHiPad Plusと1インチの差ですが、実際に表示される雑誌の大きさはこんなにも違います。左のタブレットだと漫画は問題ありませんが、雑誌の字はピッチアウトで拡大しないと読むのは厳しいですね。

電子書籍に適している4:3などの横幅の広いタブレットで有名なものにはiPadシリーズがあります。無印のiPadは比較的安価ですので「中華タブレットを買うくらいならもう少し足してiPadを」を言うのもわかります。この価格差を「少し」というかは意見の分かれるところですが。しかし、4万円のiPadはストレージが64GBです。ゲームなどを入れなければ大丈夫かなと思いますが、電子書籍メインに色々と入れていくとストレージがきびしくなります。やはり実用的なストレージ容量として128GBは欲しいところです。しかもiPadはSDカードで補うこともできません。ストレージのRAMを増量すると法外な価格になるのはApple製品の常ですので、個人的には検討の余地はありません。

HiPad Plusは11インチとiPadより画面サイズが大きく、解像度も2176 x 1600と十分です。発色も鮮やかで高精細なモニタだと思います。色味がおかしいと言うこともないと思います。

パフォーマンスは値段なりだけど、普段使いには問題なし

AnTuTuベンチマークは17万程度。値段相応だと思いますが、同価格帯の競合であるTECLASTのM40やT40 Plusなどは20万を超えますので、それに比べれば若干劣ります。

MediaTekのMT8183V/AというオクタコアSoCに4GB(現在販売されているものは8GBに増量されています)のメインメモリーを搭載しています。スマホで言えば、以前、私が使っていたXperia 10 IIのSnapdragon 665と同じくらいのベンチマーク値です。

Geekbenchではシングルコアが279、マルチコアが1242でした。

パフォーマンスの指標となっている原神をプレイしてみました。デフォルトのグラフィック設定「低」ではとてもプレイできる状態ではなく、更に下の「最低」に設定することで問題なくプレイできるようになりました。「最低」でも十分綺麗だと思いますが、ヘビー級のゲームをプレイするには心もとないのは確かです。

原神以外のゲームではウマ娘のライブシーンや、音ゲーのプロジェクトミライなども試しましたが、こちらは特に問題なくプレイできました。やはり原神は重い。。

また、他のレビュー記事にてメモリーが少ないために複数のアプリを起動しようとすると失敗するというのを見ましたが、おそらく試供品(たぶん試作品)の問題でしょう。上のスクリーンショットではウマ娘と原神が同時起動しているのがわかります。そもそもAndroidはメモリーが不足する場合はバックグラウンドのアプリが使用しているメモリーを開放して確保しますので、他のアプリが起動しているからという理由でアプリが起動できないということはありません。

かなりピュアなAndroid

OSは入手時点でAndroid 11です。もちろんGMS認証でありPlayストアも使用できます。

プリインストールアプリはこれだけです。大抵のAndroid端末ではアンインストール不可となっているFacebookアプリもプリインストールされていません。システムの設定メニューもカスタマイズされていると思える箇所は見当たりません。かなりピュアなAndroidに見えます。

ストレージは初期状態で14GBちょいが使用されています。ちなみに13GBがAndroidのシステム、1GBがプリインストールアプリです。

動画視聴用には不向き

YouTubeにて4K動画も見てみましたがスムーズな再生で、動画視聴には十分なパフォーマンスです。先にも言いましたが高精細で発色も良くとても美しいです。

しかし、当然ながら電子書籍に最適な画面比率は動画視聴時には上下に無駄が出ます。

また、WidevineDRMのセキュリティレベルはL3ですので、L1を要求するようなAmazonプライムビデオやNetflixなどはSD画質になってしまいます。ただ、この価格帯の中華Androidタブレットでは大抵はL3ですので、価格相応といったところです。

ちなみにスピーカーは上下左右の4箇所にそれらしい穴が空いていますので、4スピーカーかと勘違いしますが、実際に音が出ているのは縦にした時の下側左右だけです。これだと動画を見る際に左方向に横向きにした時には右側の上下から音が出ることになりますので、やはり動画視聴用としては適していません。音質自体はタブレットのスピーカーとしては悪くないと思います。

最高にロックDAZE!!FMラジオ

数少ないプリインストールアプリに「FMラジオ」があります。試しに起動してみると上記のように「FMラジオを聴くには、ヘッドフォンをご利用ください」と表示されて、その先には進めません。ここで問題なのは、このHiPad Plusにはイヤホンジャックがないのです!中華らしくて良いと思います(笑)

追記
後日、USB-Cとイヤホンジャックの変換ケーブルを使用してイヤホンを接続してみると、ちゃんとラジオが聴けました。わかりずらい。。。変換ケーブルは付属していませんので、別途入手が必要です。Amazonで1,000円程度で購入できます。

ちゃんと狭額縁のベゼルとアルミ製ボティの高級感

私は安価なものに過剰な性能は求めないのですが、外見や質感は所有満足度を満たすために大切だと思っています。スマホやタブレットなどの機能的に成熟したカテゴリーならば尚更です。

中華のタブレットというと「ベゼル詐欺」は当たり前で、特にこの価格帯の製品は、ほぼほぼ残念な感じです。狭額縁のかっこいい製品写真を信じて購入してみると、似ても似つかない太いベゼルの野暮ったいボディのものが届きますが、このHiPad Plusは「若干製品写真は盛っている」ものの、狭額縁ベゼルの、十分に製品写真に似ている外見のものが届きます(笑)

HiPad Plusはアルミボディのカチッとしたデザインで質感も高く、安価な中華製品にありがちなチープな感じはありません。金属のひんやりとしたエッジの効いたボディはとても高級感があります。iPad ProやiPad Airと比べてどうか(でも遜色ないと思います)はおいておいて、未だに物理ホームボタンでベゼルの太いiPadよりは、確実に見栄えします。

重量は「わずか500g」と表記されていますが、実測では532gでした。雑すぎる。。。同じ11インチのiPad Proが466gですので、15%くらい重いですね。ちなみに重量に影響が大きい、バッテリーの容量はiPad Proと同じくらいです。

LTE通信には対応していない

HiPad Plusには一つ注意点があります。最近は安価でもLTE通信に対応したAndroidタブレットが多いので意識していないと勘違いしてしまいがちですが、LTE通信などのモバイル回線への接続には対応していません(もちろんスマホなどのテザリングでは繋げます)Wi-Fi専用機です。箱にSIMスロットを開けるためのピンが同梱されていたので「あれ?SIMスロットあるじゃん!」とか思いましたが、SDカードスロットでした。そうです、SDカードを抜き差しするのにピンが必要なのです(笑)まぁ安価ですので色々と流用して作っているのでしょうね。

また、モバイル回線に対応していないということは、GPSにも対応していません。GPSは衛星の電波が受信できれば使えると思いますが、スマホやタブレットのGPSはモバイル回線の基地局の情報も利用されていますので、モバイル回線用のユニットに統合されているためです。cellularモデルでないとGPSが使えないのはiPadと同じですね。個人的にはモバイル通信はスマホのテザリングで十分ですが、GPSは欲しかったです。

そのWi-Fiですが、Amazonを見ていると「Wi-Fiに繋がらない」というレビューがあります。しかし、私は5GHzも2.4GHzも一発で繋がりますし、手元に来てから1ヶ月半ほど毎日使っていますが切れたこともありません。スマホのテザリングも問題ありません。日常的に書籍のデータをダウンロードしていますが、一度も失敗したことはありません。

バッテリーは長持ち!

バッテリーは7,300mAhです。タブレットとしては標準的な値で、表記上の単位は違いますが、換算すると11インチiPad Proと同等です。実際の使用感的にはとてもバッテリー持ちが良いように思います。

WebサーフィンやSNSでは30分で3%程度の消費、Youtubeの連続再生では音量を真ん中くらい(ちょっと煩い)で9時間29分連続再生できました。

充電はUSB PDなどの高速充電には対応していません。規格上は5V×2Aの10W、実測では4.8V×1.8Aくらいで充電します。5%(0%から充電開始してもAndroidを起動して記録アプリが記録が始めるまでに時間がかかるため一律5%からで計測しています)から80%までが2時間44分、100%までが3時間45分でした。

速いとは言えませんが、容量を考えれば「こんなもの」といったところです。

気になるところもあるけど電子書籍を読むにはこれ!

とにかく4:3のアスペクト比。これにつきます。電子書籍に重きを置かない場合には他の選択肢もあると思いますが、総合的にみても十分におすすめできるAndroidタブレットだと思います。「HiPad」という名前や外見などアップルコンプレックス丸出しな本製品ですが、ボディデザインを素直にコピーした故に高級感があります。

Amazonのレビューを見ると、日本語の不自由なあからさまなサクラのレビュー(せっかく物は良いのに評価を落とすだけでは)がありますし、ここで指摘したデメリットを見たり、中華タブレットと聞いて不安を感じる人は、安心料を払って未だに物理ホームボタンが鎮座しているiPadを購入するのが良いでしょう。でも、純粋な中華Androidを初めて入手しましたが、思ったよりも全然普通で拍子抜けでした。というよりも「良い買い物したな」と思っています。

人気があるのか、ディスプレイのアスペクト比が一般的なAndroidタブレットと異なるから部材の調達に問題があるのか、Amazonでは頻繁に品切れになってなかなか再入荷しません。気になる人は在庫がある時にポチっておくのが良いでしょう。

ちなみに、私が入手した直後にメモリーが4GBから8GBに倍増されました。とほほ