広島の原爆ドームのすぐ横に、数年前にオープンした「おりづるタワー」 カメラ趣味の者としては一番に気になるのは「三脚が使えるのか?」ですよね。今回はおりづるタワーで三脚が使えるのか?どのような写真が撮れるのか?など少々お高い入場料金を払う価値があるかを紹介します。
カメラマン目線でのおりづるタワー
結論から言えば、おりづるタワーでは三脚は使用禁止です。
三脚を使用しての撮影は他のお客様のご迷惑となりますので固くお断りしております。
チケット | おりずるタワー
まぁ予想通りですね。昨今の撮影環境の荒れ具合を考えれば妥当なところでしょう。同じカメラ趣味の私から見ても真昼間からところ構わず三脚を立てたがるのはどうかと思います。夜景に関しては、ある程度明るいレンズ+手振れ補正でなんとかするしかありません。
では、三脚さえ諦めれば、美しい平和記念公園を俯瞰で撮れる撮影場所となりえるのでしょうか?答えは残念ながら「No」です。
決定的なのは全面に網が張られていることです。
しかも、この網は柵から離れた場所に張られているために、網目を狙うということもできません。
網さえなければ夕暮れ時やライトアップ時に素敵な写真が撮れそうな気もするのですが、まぁ「残念でした」です。
端からはかなり奥にしっかりとした柵がありますし、安全上必ずしも網が必須とは思えませんが、万が一にも柵を越えて転落でもされたら・・・というのは理解できますし、鳥とか入ってくると、巣を作られたり糞をされたりと面倒もあるからかな。
しかし、裏側にある階段(ここも「散歩坂」と呼ばれる展示の一つ)には網はないのですよね。。。
ただ、12階は普通にガラス張りですので、映り込みを防ぐようなアイテムがあれば、ガラス越しに良い感じの写真が撮れるかもしれません。
一般人目線でのおりづるタワー
では、写真が趣味ではない一般の方は行く価値があるか?と言えば、やはり大人1,700円という入場料金は内容に対して高すぎるのではと思います。
パッと思いつく展望台の高さと料金をまとめてみました。
高さ | 料金 (拝観料) |
||
---|---|---|---|
東京タワー | メインデッキ | 150m | 1,200円 |
トップデッキツアー (メインデッキ含む) |
250m | 3,000円 | |
スカイツリー | 展望デッキ | 350m | 2,100円 |
天望回廊 (天望デッキ含む) |
450m | 3,100円 | |
京都タワー | 100m | 800円 | |
神戸ポートタワー | 展望屋上 (展望台の1~5階含む) |
100m | 700円 |
牛久大仏 | 庭園の500円含む | 85m | 800円 |
おりづるタワー | 12~13階 | 40mくらい? | 1,700円 |
スカイツリーはご存じの通り日本一の高さです。京都タワーは、京都では高い建物は制限されていますので京都市街で一番高い建造物です。高さだけで比べるのもどうかとは思いますが、でもまぁ普通に見劣りしますよね。
ウッドデッキになっている「ひろしまの丘」は、確かに作りは良いと思いますが、原爆ドームを見下ろすと言っても「(高さが)高い!」とか特別な感じはありません。乱暴に言ってしまえば、たかだかビルの13階から(平和記念公園とはいえ)広島の街並みを見るのに1,700円は高すぎるというのが正直なところです。
まぁでも、遠くから観光に来たのであれば1,700円くらいケチることもないのかな?
1階の土産物屋さんは面白いものを置いていますので、平和記念公園のお土産を買うには良いと思います。原爆ドームのすぐ横ですので、お土産物屋さんは訪れると良いでしょう。
平和記念公園はとても良いところ
豆知識ですが、原爆ドームは爆心地として有名ですが、実は少しずれていて、すぐ近くに爆心地の碑があります。
こういう言い方は不謹慎なのかもしれませんが、原爆ドームの造形はとても美しく写真映えします。
晴れの日には、儚い美しさを、
曇りの日には、その悲劇的な物悲しさが滲み出て、とても心に残る建造物です。
原爆ドームがある平和記念公園は、とても緑が豊かで、過ごしやすい季節に、川沿いを歩いたり、遊覧船に乗ったりするのは、とてもお勧めです。ちなみに遊覧船は一番短い25分のコースであれば1,500円と、おりずるタワーの入場料よりもお安いです。
世界的に見ても他にはない、とても意味のある場所ですので、是非一度、足を運ぶべきだと思います。
最後に、犠牲となった人々への哀悼を。