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カメラ

ソニーのマウントアダプタ「LA-EA2」レビュー

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Eマウントレンズはかなり揃っては来ていますが、まだもう少し足りないのも確かです。またソニーが本腰を入れているだけあって素晴らしいレンズが揃っていますがその分高価でもあります。そこで豊富なラインナップで割安なAマウントレンズをEマウントカメラに装着する為のアダプターが「LA-EA」シリーズです。今回はこのマウントアダプタLA-EAがどのようなものかを実機での動作検証と共に説明したいと思います。

「LA-EA1」「LA-EA2」「LA-EA3」「LA-EA4」の違い

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LA-EA1とLA-EA2の違いはAF(オートフォーカス)の仕組みの違いです。まずLA-EA2はマウントアダプタ自体にAFシステムが搭載されています。下部の膨らみの中にAFセンサーがあり、アダプタ内のトランスルーセントミラーによって光が導かれます。

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それに対してLA-EA1はAFセンサーもミラーも搭載されておらず、いわば素通しです。AFはカメラボディのコントラストAFもしくは像面位相差AFを使用します。

普通に考えればボディのAFシステムで良いのではと思うのですが、AF速度が遅かったり、そもそもAFが働かないレンズもあるようです。AFなんてピントレンズを前後に動かすだけだから1つ動くなら全部動くだろうと思うのですが、レンズによって制御が異なるようです。動くけど遅いというのも理由が良くわかりません。レンズ制御の摩訶不思議なところです。

対してLA-EA2はマウントアダプターにAマウントカメラのAFシステムがそのまま搭載されています。下の2台のAFシステムは、ほぼ同等ということになります。

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LA-EA2は世代の古いAFですがα65相当ですので十分に動体にも追従します。 AF測距点が少ない関係で端の方にピントを合わせる事ができませんが、LA-EA2の方が良いでしょう。

LA-EA3とLA-EA4はそれぞれLA-EA1とLA-EA2のフルサイズ対応版です。大は小を兼ねるのでLA-EA3もしくはLA-EA4を購入しておけば全てのEマウントカメラに使用できます。LA-EA1とLA-EA2はフルサイズのα7シリーズには使用できません(APSクロップなら可)

私はたまたま中古で安く手に入ったのでLA-EA2を購入しました。以下手持ちのAマウントレンズとLA-EA2 + α5000の組み合わせをレビューしたいと思います。基本的にはフルサイズに対応しているかどうか以外はLA-EA4でも同様なはずです。

SAL30M28(DT 30mm F2.8 Macro SAM)

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Aマウントの撒き餌マクロレンズです。Aマウントの撒き餌レンズの実勢価格は大体1万円台ですが、単焦点レンズですのでよく写ります。Eマウントの同等レンズ「SEL30M35(E 30mm F3.5 Macro)」ですが、2万円以上の実勢価格です。

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AF関連の機能を一通りチェックしましたが、気になる問題は見当たりませんでした。ただMF(マニュアルフォーカス)時にピントリングを回すと自動的に拡大表示になる「MFアシスト」機能が動作しませんでした。後述の他のレンズも全て同様でしたのでLA-EA2、LA-EA4では「MFアシスト」は対応していない感じです。「ピント拡大」で明示的に拡大表示することはできます。

「DMF」はAF後にピントリングを回してMFできる、いわゆる「フルタイムマニュアルフォーカス」ですが、これはレンズ自体が非対応です。

α5000 + LA-EA2 + SAL30M28の組み合わせで撮った写真です。

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マクロレンズですのでレンズの先端から2cmくらいまで寄れます。普通のレンズだと全身が入るくらいまでしか寄れません。

SAL35F18(DT 35mm F1.8 SAM)

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同じくAマウントの撒き餌レンズです。F1.8の明るさが特徴です。これも実勢価格は1万円台ですが、Eマウントの同等レンズ「SEL35F18(E 35mm F1.8 OSS)」は4万円近くもします。ただしSEL35F18はOSSと表記されているようにレンズ内手ブレ補正を搭載しています。OSSとは「Optical Steady System」の略でソニーの手ブレ補正搭載レンズにはこのOSSが表記されています。

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SAL35F18とLE-EA2の組み合わせでは、MFへの切り替えが上手く動作しません。スイッチをMFに切り替えてもMFには切り替わりませんがAFは動作しなくなります。ピントリングを回せばピントを合わせることはできますが、選択している測距点でカメラがピントが合っていると判断しないとシャッターが切れません。

一応回避方法はあって、カスタムボタン設定で「押す間AF/MFコントロール」「再押しAF/MFコントロール」に設定したボタンを押すとカメラがMFと認識するようでシャッターが切れますので不可能ではありませんが、使い勝手が悪すぎます。また「ピント拡大」はどうやってもできませんでした。少なくともα5000 + LA-EA2で使用する場合はAF専用と考えた方が良いでしょう。

DMFは同じくレンズ自体が対応していません。

α5000 + LA-EA2 + SAL35F18の組み合わせで撮った写真です。

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SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 II DC HSM

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シグマの高倍率レンズ、いわゆる便利ズームです。Eマウントとの組み合わせはアンバランスですが、逆にそこがカッコイイと思います。高倍率レンズですが意外と写りも良くて、とにかく便利ですので旅行時のスナップなど一番枚数を撮っていると思います。古いレンズですので今は後継となるレンズが3万円半ばくらいで販売されています。Eマウントの同等レンズはシグマにはラインナップされていません。タムロンから「18-200 F/3.5-6.3 Di III VC(B011)」が発売されていますが5万円半ばくらいです。ただしこちらも手ブレ補正を搭載しています。

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SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 II DC HSMは純正のレンズではないにも関わらずソニー純正のSAL30M28と同じ動作状況です。

「DMF」はα5000のメニュー上ではなぜか設定することが可能ですが、レンズが対応していないので当然ながら動作しません。

α5000 + LA-EA2 + SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 II DC HSMの組み合わせで撮った写真です。

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TAMRON SP 150-600mm F5-6.3 Di USD(A011)

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タムロンの超望遠レンズです。APS-Cに装着した時の35mm換算では900mmもの超望遠になります。サーキットや空港以外で振り回していると超視線を感じます。もうどっちが本体なのかわからない状態ですが、これはこれで。Eマウントには300mmまでしかラインナップがありませんので、超望遠レンズを使いたい時にはマウントアダプタで他マウントのレンズを使うしか手がありません。

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TAMRON SP 150-600mm F5-6.3 Di USD(A011)も特に気になる問題はみつかりませんでした。レンズ自体がフルタイムマニュアルフォーカスにも対応していますので「DMF」も設定可能でした。皮肉にも非純正レンズが一番○が多いという結果に。

α5000 + LA-EA2 + SP 150-600mm F5-6.3 Di USD(A011)の組み合わせで撮った写真です。

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超望遠といえば空港やサーキットで使いたいのでAF速度が気になると思いますが、LA-EA2、LA-EA4は本来のAF速度でピントが合います。α5000は連写性能が低いので連写して良いカットを選択するような撮り方はできませんが、AF自体はちゃんと追従します。

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この新幹線もα5000 + LA-EA2 + SP 150-600mm F5-6.3 Di USD(A011)の組み合わせで撮っています。新幹線が視界に入ったところからコンティニュアスAFで先頭部分を追いかけて意図した構図になった時点でシャッターを切りました。連写性能の高いα6000以上であればもっと楽に撮れるでしょうが、α5000でもこのくらいであれば一発で撮れます。

マウントアダプター「LA-EA2」「LA-EA4」の注意点

手ブレ補正がない

これはマウントアダプター自体の問題ではないのですが、Aマウントはボディ内手ブレ補正ですのでレンズには基本的に手ブレ補正が搭載されていません。Eマウントは最近のハイエンドモデルα6500やα7IIシリーズにはボディ内手ブレ補正が搭載されていますが、それ以下のモデルは搭載されていません。その為、Eマウントレンズには手ブレ補正を搭載しているレンズが多数あります。

その為ボディ内手ブレ補正を搭載していないEマウントカメラとAマウントレンズを組み合わせると手ブレ補正がありません。光量が十分に確保できなくてシャッター速度が厳しい場面や、望遠レンズでは三脚や一脚が必要です。本記事のTAMRON SP 150-600mm F5-6.3 Di USD(A011)で撮った写真は全て三脚を使用しています。

200mmくらいまでであれば手持ちでもなんとかなります。SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 II DC HSMで撮った紅葉の写真は手持ち撮影です。

薄暗い場面で手持ち撮影したい場合は、少々高価でも手ブレ補正を搭載しているEマウントレンズを選択した方が良いでしょう(Eマウントレンズも手ブレ補正を搭載していないレンズがあるので注意)

マウントアダプタ自体が高価

LA-EA2とLA-EA4はAFのシステムを搭載している訳ですので当然なのですが、単に「Aマウントレンズが割安だから」という理由で使用するには3万円程度と少々高価です。

もちろん超望遠レンズなどのようにEマウントに存在しないレンズを使いたい場合には必要ですし、私のようにおもちゃ感覚で購入するのもありだと思います。

コンパクトさが損なわれる

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Eマウントはコンパクトなのが売りですが、LA-EA2やLA-EA4はEマウントカメラ本体と同じくらいの体積があります。AマウントレンズもEマウントレンズよりも大きい傾向にありますので、Eマウントの売りであるコンパクトさは失うことになります。

まとめ

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今回の4本のレンズではMFに制限があったりしますが、AFに関しては全く問題は見つかりませんでした。AF速度もα65と使い比べて違いは感じません。私はじっくり撮れる時は結構MFを使ったりするのでLA-EA2に組み合わせて撮る時はSAL35F18はあまり使っていません。

個人的にはこの手のマウントアダプターはかなり好きです。レンズとカメラの組み合わせパターンが増えて面白いと思います。一部のレンズやカメラでは制限がありますので注意は必要なのですが、安価なAマウントレンズを使えるのはメリットがありますし、何と言ってもタムロンのSP 150-600mm F5-6.3 Di USD(A011)のようにEマウントには存在しない超望遠レンズを使うことができます。ボディ内手ブレ補正を搭載していて連写速度が速いα6500などとLA-EA4 + SP150-600mmを組み合わせると面白そうだと思います。

ではまた!

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