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「SAL30M28(DT30mm F2.8 Macro SAM)」「SAL35F18(DT35mm F1.8 SAM)」比較レビュー・前編

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各メーカーが自社マウントのレンズ沼に初心者を引きずり込む為に提供される、安価な割に結構綺麗に写る(主に)単焦点レンズを「撒き餌レンズ」と呼びます。一番有名なのはキャノンのEF50mmF1.8ですね。大体実勢価格で1~2万円程度です。今回はソニーの撒き餌レンズ、APS-Cで標準域となる「SAL30M28(DT30mm F2.8 Macro SAM)」と「SAL35F18(DT35mm F1.8 SAM)」を比較レビューしてみたいと思います。この2つのレンズはどちらを買えば良いのか迷いますよね?

撒き餌レンズによって沼に引き込まれた被害者は多いと聞きます。私は元々あまりボケ味とかに興味がなくて望遠ズームレンズが好きでしたので、そういう訳ではないのですがブログのレビュー用の物撮りに明るいレンズが欲しくて購入しました。室内で普通の電気スタンドくらいの光源では光量が厳しく開放F値が暗いズームレンズでは手持ち撮影に無理があったからです。もちろん三脚なり大光量の照明を用意すれば良いのですが、スタジオではなく生活しているアパートの一室ですので手持ちでサクサク撮りたいのです。

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そんな時に標準域のレンズをと見るとソニーの撒き餌レンズには30mm F2.8 マクロのSAL30M28と、35mm F1.8のSAL35F18の2種類があります。マクロレンズとは被写体を大きく撮影する事ができるレンズですが別に接写したい訳でもありません。そこで2本共に(同時ではありませんが)購入して使い比べてきたのでその違いをレビューしたいと思います。

本当は「ほらこんなに美しい写真が!」と作例でレビューしたいところですが、あいにく腕がアレですのでチャートを使ってみました。画像データの整理に時間が掛かって疲れましたが有意義なデータがとれたと思います。チャートの拡大位置は中央部、中間(中央部と周辺部の)、周辺部の3箇所です。

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等倍撮影可能なマクロレンズ「SAL30M28(DT30mm F2.8 Macro SAM)」

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30mm単焦点、開放F2.8、等倍撮影可能なマクロレンズなのに150gと軽量です。このレンズにAFの速度が求められる場面は少ないと思いますが高速な分類だと思います。最短撮影距離は12.9cmです。最短撮影距離とはレンズの先端からの距離ではなく下図のマークがあるセンサーの位置からの距離ですのでレンズの先端からだと2cm程度まで寄れます。

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ここまで寄れます。

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肉眼では見えないような表面の微小なチリまでくっきりはっきり見えてますね。

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以下、F値毎の中央部、中間、周辺部の等倍画像です。クリックで実物大の画像を見ることができます。明らかにF8がピークですね。よく「2段絞れば」と言いますが、このレンズもその典型のようでF5.6から周辺部の解像度が上がってきます。

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ちなみにマクロレンズとは大きく被写体を撮影できるレンズですが、単純にピント合わせ用のレンズが近接側に大きく可動できるようになっているだけですので、普通に風景なども撮ることができます。接写時に最も画質が上がるように最適化されているレンズもありますが、この2本は撮り比べた感じでは有意な差は感じませんでした。

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1万円台で開放F1.8の明るさ「SAL35F18(DT35mm F1.8 SAM)」

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35mm、開放F1.8とSAL30M28のF2.8よりも1.3段明るいレンズです。AF速度はSAL30M28と同じくらいです。モーター音は両レンズとも静かな室内では大きいと感じるくらいします。最短撮影距離23cmと近接撮影能力も高くて物撮りにも適しています。

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上のマクロレンズと比べると寄れてないように思えますが、通常のズームレンズだと下が限界ですので全然寄れています。

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例外はありますが通常、ズームレンズはF2.8以上(しかもF2.8のズームレンズは目ン玉飛び出るくらい高価)ですので、F1.8の明るさを1万円台で味わえるのは驚きです。

以下、同じくF値毎の中央部、中間、周辺部の等倍画像です。こちらも2.3段絞ったF4あたりから解像感が出てきてF5.6~8くらいがピークに見えます。明るいのが売りですが、F2以下の周辺部は画質的にちょっと厳しい感じです。

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比較は次回で!

画像が多くなってしまいますので、今回はここまでにします。次回は具体的にSAL30M28(DT30mm F2.8 Macro SAM)とSAL35F18(DT35mm F1.8 SAM)の画像を比較していきます。レンズ選びって悩ましいけど楽しいですよね。

ではまた!

201701_09_930 「SAL30M28(DT30mm F2.8 Macro SAM)」「SAL35F18(DT35mm F1.8 SAM)」比較レビュー・後編
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