ジャンル問わずなんでも撮るのが楽しくてしょうがないのですが、一応メインの被写体はレーシングカーと航空機のつもりです。どちらも間近から撮ることができませんので望遠レンズが必要です。そんな訳で、数字が大きいのは良いことだとばかりにAマウントでは最大の望遠である600mmに対応したタムロンの「SP 150-600mm F/5-6.3 Di USB(A011)」をレビューしたいと思います。
一度は所有したい超望遠レンズ
「カメラ本体よりも高価なレンズwww」と普通の人なら思うでしょう。私もそう思っていた時期がありました(遠くを見る目をして)
実際のところ、600mmで実売10万円以下のタムロンSP150-600mm(A011)は「安価」です。メーカー純正の超望遠レンズと言えば、ゴーヨンと呼ばれる500mm F4のレンズが代表格ですが、ザックリ100万円です。カメラ趣味を始めた頃は桁を見間違えたかと思って0の数を数え直したものです。
キャノンやニコンであればシグマの150-600mm Contemporary、Sport、タムロンも最近SP150-600mmの後継レンズのG2(A022)を発売しましたが、少数派であるAマウントにはそれらはラインナップされていません。同価格帯にシグマの50-500mmもありますが、こちらは10倍ズームですので画質的に不安があります。この次は50万円のシグマ500mm F4.5、そして100万円のソニー純正500mm F4です。この「SP 150-600mm F5-6.3 VC USD(A011)」しか選択肢はないのがAマウントの現状です。
2017/4/13 追記
タムロンの「SP 150-600mm G2」のソニー(Aマウント)用が発表されました。
怒涛のフィルター径95mm! でも手持ちでなんとか撮れます。
フィルター経は95mmです。でかい。。。左側は30mm単焦点のレンズキャップです。フィルター経45mmですので直径でほぼ倍ですね。あまりに大きすぎてフィルターも凄く高価です。なんとかプロテクターだけは購入しましたが、PLフィルターは3万円近くするので諦めました。ちなみに大型レンズのフードはフィルターの調整が出来るように横に小窓が空いていたりしますが、このタムロンA011はフードの中に余裕で握りこぶしが入ってしまうのでそんな必要もありません。
重量は三脚座込みで1.9Kgです。かなりズッシリきますが個人的にはギリギリ手持ち撮影も行けると思います。下の写真は手持ちの600mmで撮ったノートリミングの写真です。
航空ショーでは三脚や一脚が使えないので手持ちで撮りましたが、使える場面では使うべきです。風景などを撮る時には安定して保持できるしっかりとした三脚が必要ですが、動き物を撮る時は一脚に自由雲台を付けたものが扱いやすいです。
こちらは補助として重量を支えるだけですので安価なもので充分です。私はサンワサプライの1,500円くらいの一脚にVelbonの3,000円くらいの自由雲台を付けて使っています。
三脚座は持ち歩き用にグリップ状になっていますが、ちょっと短いです。小指も掛かるようにもう2cmほど長ければよかったのですが。取りあえず指を1本分奥側にずらして持っています。
テレ端まで伸ばして付属の巨大フードを取り付けるとまさに「大砲」です。
普通は撮れない写真が撮れる超望遠
望遠レンズというと単純に「大きく写る」訳ですが、その大きく写るというのは撮影の自由度を広げます。下の写真は上が330mm、下が600mmで撮影しています。同じ位置から撮影していますが、600mmの方が浅い角度で写っていますよね。直進しているものでも近くから撮れば横から、遠くからとれば前寄りから撮った写真になります。上の330mmの写真は少し小さく写ってしまっていますので、同じ大きさになるフレーミングで撮っていればもっと横から撮った写真になるでしょう。
どちらが良いという話ではないのですが、望遠があれば選択肢が増えると言うことです。ちなみに私は下の写真の方が望遠圧縮が効いていて迫力があると思います。大きなカーブや起伏のある場所であれば更に表現の幅は大きくなるでしょう。
光量さえ確保できれば綺麗に写ります。
600mmでの開放F値がF6.3と暗いのが気になるところですが、この値段ですしね。しかし上の新幹線の写真のように夕方に高速シャッターでもちゃんと撮れます。
テレ端である600mmです。流石にキレッキレとはいえませんが、全然良く写っていると思います。2枚目は等倍に切り出したものです。
400mmもシャープに撮れます。
広角側の画質も良好です。下の写真は160mmで撮った写真です。
全てノートリミングです。明るく写りすぎていた写真があったので少しだけ露出補正した写真もありますが、ほぼ無調整です。
次回はチャートで画質を検証
600mmと言っていますが、今回の作例は全てAPS-Cのα65で撮影していますので、35mm換算では実に900mmにもなります。「おっきく写せるのは、それだけで迫力ある写真が撮れますよ!」というところを伝えたかったのですが、いかがでしたでしょうか?
次回は解像度チャートを使って焦点距離・絞り毎の画質を見ていきたいと思います。このタムロンの「SP 150-600mm F5-6.3 VC USD(A011)」は私が初めて購入した10万円クラスのレンズです。今でこそ感覚も麻痺してしまい「安価」とか言っていますが、当時はとっておきの1本として悩みに悩んで購入しました。その時に知りたくても中々情報を見つける事ができませんでしたので、その時に知りたかった事をこれから購入を考えている人に紹介できたらと思っています。
ではまた!
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