Windows10への無料アップグレード期間が7/末までと迫り、マイクロソフトから「延長は絶対しない」発表などもあったりして、様子見で先延ばししてきた人達もそろそろ決断する必要が出てきました。個人的には「既にアップグレード対象のパッケージ版WindowsをPCにインストールしてWindows10に無料アップグレード済みで、PCを新しくした場合にOSをそちらに移せるか?」が気になっていましたので、それで色々調べたり、実際にマイクロソフトのサポートに問い合わせたりした内容をまとめてみました。
2018.6.24 追記
新しいPCで再認証してみました。
無料アップグレードしたWindows 10を新しいPCで実際に再認証してみました。 |
実際のところWindows10どうなのよ?
私はWindows10発売時にWindowsタブレットのASUS TransBook T90Chiとデスクトップの自作PCをWindows8.1からアップグレードして、特にデスクトップの自作PCはヘビーに使っていますが問題を感じていません。Windows8.1の中途半端なGUIも好きではありませんでしたし。
PCのスペック的に不安を感じている方はこちらの記事を参考にしてください。
Windows10は重いのか?クリーンインストールの方が軽いのか?パフォーマンスを比較しました。 |
今使っているWindows7、8をWindows10にアップグレードするべきか?(OEM版の場合)
OEM版とは「そのパソコンでのみ使用する事が許可されたライセンスのWindows」です。いわゆるメーカー製のパソコンを買ってプリインストールされているWindowsは大抵このOEM版です。OEM版の場合はWindows10の無料アップグレードは関係なしに、別のPCにインストールすることはできません(技術的にできないようになっていたり、できるものもあるけどライセンス違反)
私のASUS TransBook T90Chiはこのパターンです。
メーカー製のパソコンの場合、そのハード(正確にはデバイスドライバ)がWindows10に対応しているかどうかが一つの壁になります。大抵は比較的新しいハードに関してはメーカーがWindows10用のドライバーを公開していたりします。
ではメーカーがWindows10対応を謳っていなかったり、自分でなんらかの特殊なハードやレガシーなハード・ソフトを使っていて、それがWindows10に対応していない場合はどうするか?一度Windows10にアップグレードしてみれば良いと思います。手間ではありますが、だめなら元に戻せば良いのです。ダウングレードする仕組みはありますし(私はやったことありませんが)、最悪でも元のWindows7や8を再インストールすればそのライセンスは生きています。Windowsをアップグレードしたからといって動かなくなるソフトやハードは稀だと思います。
Windows10の無料アップグレードは一度アップデートすれば、そのハードの情報がマイクロソフトの認証サーバーに登録されますので、Windows7、8に戻しても無料アップデート期間終了後に無料でWindows10にアップグレードし直せます(でないと無料アップデートした人は再インストールできない事になってしまいますので)詳しくは下記投稿で解説しています。
無料アップグレードのWindows10をクリーンインストールする時にプロダクトキーはどうすれば良いのか? |
Windows10の無料アップグレードを実行すると言うことは「そのPCで(無料期間終了後も)Windows10へのアップグレードの権利を取得する」行為です。たとえ今使わないとしても、その権利は取得しておけば将来的に役に立つかもしれません。
パッケージ版Windows+自作PCの場合は要注意
パッケージ版の場合はOEM版とは違って別のPCにインストールする(移設する)権利があるため、少々事情が異なってきます。
上のWindows10の無料アップグレードの解説で「そのハードの情報がマイクロソフトの認証サーバーに登録」で「むっ?」と思った方は鋭いです。そうです。Windows10の無料アップグレードは「そのハードについてのみ有効」なのです。
例えば、まさに私の場合ですが、手元にWindows7や8のライセンスもしくはパッケージ版を持っていて、自作PCにインストールしているものをWindows10に無料アップグレードしているとします。ではこの自作PCを新しくする場合はどうなるでしょうか?Windows7や8のパッケージ版は別のPCにインストールし直す権利がある訳ですので、そこから新しいPCをWindows10にアップグレードできないか?と思いました。
結論的にはできないようです。
Windows10の無料アップグレードは
1. PCのハードウェア情報
2. 元のWindowsのライセンス情報
と結び付けられるため、特定のPCで無料アップグレードしてしまうと、別のPCではそのWindowsでは無料アップグレードできなくなってしまうようです。
実はこれは予想された事で、自作界隈では「ある程度以上のパーツを交換してマイクロソフトの認証サーバーに別PCと見なされてしまうと認証が通らなく」のは有名な話です。通常はそんな時はマイクロソフトの窓口に電話して認証してもらうのですが、Windows10の無料アップグレードにはその仕組は用意されていないようです。コミュニティでもモデレーターがバッサリ切り捨てています。ちなみにこの「ハードウェア変更」というのは「PCの変更」と同義です。
無償アップグレードでは、このようなハードウェア変更の認証リセットのシナリオは Windows 10 の認証に適用されません。
アップグレード後の Windows 10 再インストールについて – Microsoft コミュニティ
しかしこの情報も1年くらい古い情報ですし、上の図の④の元のWindows7/8を移設できるのか?を確認したかったのでマイクロソフトのサポートに電話してみました。
「自作PCにパッケージ版のWindows8をインストールしてWindows10に無料アップデートしてある。このPCを廃棄して別のPCを用意し、Windows10をインストールし直す事はできますか?Windows10のライセンスを購入する必要がありますか?」
→「基本的にはWindows10のライセンスを購入する必要があります」
「基本的にとはできるケースもあるのですか?」
→「こちら(日本マイクロソフト)で掴んでいる情報では、[できない]となっていますが、できる事もあるらしいので、一応新しいPCで試してみることをおすすめします」
「それは他に詳しい窓口があるのですか?それともどこへ聞いても同じ回答になりますか?」
→「どの窓口でも同じ回答になると思います」
となんともモヤっとした回答でした。「よくわからんから試してみて!」が日本マイクロソフトの公式回答としてコンセンサスがとれているという凄い回答です。マイクロソフトも巨大になり過ぎて各国の法人も本体が何考えてるのかわからんと言うのが本音のようです。Microsoftコミュニティでのモデレーターの回答もまるで第3者みたいな回答で香ばしいのですが、事情はよくわかります、、、
ただし、一度アップグレードした元のWindows7/8を別のPCに移設できるか?についてははっきりと「もともとが移設を許可されているパッケージ版であればできます。」と明確に回答もらえましたので、上の図の④までは確認できました。Windows7/8の認証システムとWindows10の無料アップグレードの認証システムは別ということなのでしょう。
もし自作PCで、パッケージ版のWindows7/8を所有している人が、PCを新しく(まるごとじゃなくてもCPUやMBなどの主要部品のみでも)しようと考えている人は
1. まだWindows10にアップグレードしていない人は新しいPCでアップグレードすること
2. 古いPCでアップグレードしてしまった場合は基本無理だけど、試しにやってみよう
といったところでしょうか。
いずれにしても自作PCをそろそろ新しくしようかと思っている人は7/末までの無料アップグレード期間内に買い換えるのが良いと思います。本来ならば私がやってみたいところなのですが、つい去年新しくしたばかりなのですよ、、、
「今ならWindows10へ無料でアップグレードできるよ!」
「Windows10の次のWindowsは出ないよ!Windows10をアップデートしていくよ!」
の合わせ技でまるで、「今Windows10にアップグレードすれば、もうお金出してWindowsを購入する必要はなくなる」と勘違いしてしまいますが、結局のところ将来的にはPCを買い換える時にはWindows10を購入しないとだめと言うわけです。でもその後はもう買わなくてよいのかな?ほんとかな?どうなんでしょう?
ではまた!
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