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PC

Windowsの「回復パーティション削除したい」問題に結論

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TransBook T90Chiを購入して以来、「回復パーティションを削除してディスク容量を節約したい」「削除した回復パーティションは元に戻せるようにしたい」を目標に色々と調査・検証していましたのでご紹介します。 ちなみに今回はT90Chi固有の話ではなく、Windows8.1以降のタブレットやノートパソコンについての一般的な話になります。以前はこの投稿はWindows8.1を対象に書いていましたがWindows10も同じです。

以前USBメモリーにリカバリ用の回復ドライブを作成する記事を投稿しました。
回復パーティションや回復ドライブについてはこの投稿をご覧ください。

201506_04_91 TransBook T90ChiのUSBリカバリメディアの作り方

結論から言えば

ある方法でセットアップされているWindows8.1のある特定のバージョン以降(Windows10含む)の回復パーティションは削除する事もできませんし、する必要もありません。下記ではその理由を順を追って説明致します。

Windows8の最新バージョン「Windows8.1 Update」

Windows8には「Windows8」「Windows8.1」そして「Windows8.1 Update」があります。
Windows8かWindows8.1かはコマンドプロンプトでwinverとコマンド入力すれば下記のように表記があります。
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ところがWindows8.1かWindows8.1 Updateかははっきりとした表記はありません。
実は上記はWindows8.1 Updateのバージョン情報なのです。

見分け方は下記画像のようにスタート画面の右上に電源と検索のボタンが表示されていればWindows8.1 Updateです(電源ボタンは表示されないパターンもあるらしいです)
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T90Chiを含め、最近発売したWindowsタブレットはこのWindows8.1 Updateがプリインストールされています。このWindows8.1 Updateから実装された新機能の一つが「WIMブート」です。

WIMブート

従来のWindows8.1のインストールイメージは下図のようなパーティション構成でした。
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回復パーティションには圧縮されたWindowsのファイルが配置され、Cドライブに展開されたWindowsのファイルが壊れたりした場合は、回復パーティションの圧縮されたWindowsファイルを解凍してCドライブに再展開することでリカバリしていました。
つまり回復パーティションとCドライブに同じものが重複していました。

「WIMブート」はこの重複を省く仕組みです。
WIMブートでのインストールイメージは下図のようなパーティション構成です。
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Cドライブには「解凍されたWindows」の代わりに「ポインタファイル」と呼ばれるファイル群が配置されます。これはWindowsのファイル1つ1つに対して「本来ここにはこのファイルがあって、それは「圧縮されたWindows」の中のここにあるよ」といった情報を保持したファイル群です。
Windowsはファイルが必要になった時に、このポインタファイルを参照してその都度「圧縮されたWindows」から必要なファイルをメモリーに展開して使用します。もちろんその分処理速度は遅くなりますが、近年の高パフォーマンスなCPUやSSDがそれを可能にしたのでしょう。

WIMブートのWIMとは「Windowsイメージファイル」の意味で、イメージファイルから直接ブートする為にWIMブートと呼ばれています。上記は概念図ですが、WIMブートによってインストール容量は半減したと言われています。

このインストール直後の状態から、ユーザーが設定を変えたり、WindowsUpdateによってファイルが更新されると、そのファイルは「圧縮されたWindows」から解凍されて、Cドライブのポインタファイルに上書きしてから変更されます。つまり変更されたファイルについては従来と同じ状態になります。リカバリはその変更されたファイルをポインタファイルに戻すことになります。

ちなみにWIMブートの説明に直接は関係ありませんが、「EFI」は起動時に最初に読み込まれるコマンドが格納されている部分で、WinRE(WindowsRE)はCドライブから起動できなくなった時に、このWindowsREを起動してリカバリする為のOSです。

まとめ

つまり冒頭で書いたように「回復パーティションは削除する事もできないし、する必要もない」と言うことになります。ただし「ある方法でセットアップされているWindows8は」と書いたように、Windows8.1 Update以降であればすべてこのWIMブートでセットアップされている訳ではなく、例えばWindows8.1からWindowsUpdateによりWindows8.1 Updateにバージョンアップされた場合などはWIMブートになっていませんし、Windows8.1Updateで初期インストールしても明示的にWIMブートでセットアップしない限りは従来のパーティション構成になります。 しかし、2015年に発売されたWindowsタブレットやWindowsノートPCはWIMブートでセットアップされているのではと思います。これらはWindows10やWindows8.1からアップグレードされたWindows10でも同様です。

WIMブートかどうかは「ディスクの管理」でパーティション構成を見れば判別できます。WIMブートでセットアップされていれば下図のような構成になっています。 またCドライブには「Wim」と明記されています。
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従来のパーティション構成の場合はWindowsREが格納された「回復パーティション」がもう1つあるはずです。

回復パーティションのバックアップの重要性

今まではCドライブが壊れたら回復パーティションから、回復パーティションが壊れたらCドライブから復元できましたが、WIMブートではWindowsのファイル群を重複して持っていませんので、回復パーティションが壊れてしまうとお手上げです(恐らくメーカー修理)

その為、回復パーティションのバックアップは非常に重要です。下記投稿で回復パーティションのバックアップ方法と、バックアップからのリカバリ 方法を紹介していますのでご覧ください。

201506_04_91 TransBook T90ChiのUSBリカバリメディアの作り方
201506_04_92 TransBook T90Chiのリカバリの仕方

ではまた!

Source : Microsoft TechNet