待ちに待った「トップガン マーヴェリック」の4K UHD + BDが発売されて、自宅にて好きなシーンを好きなだけ見ることができるようになりました。本編については既に語りつくされていますので、今回はその特典映像について紹介したいと思います。
ディスクには複数の魅力的な特典映像が付属していますが、購入するまで、どのようなものか?どれくらいのボリュームがあるのかが良くわかりませんので、軽く解説しようと思います。
離陸許可 (9分15秒)
© 2022 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
トム・クルーズがいかに実機にコダワリ、俳優達が訓練を積んでそれに答えるドキュメンタリー映像です。
トップガン マーヴェリックでは「実際の飛行シーンは本物を使う」というトム・クルーズの拘りで作られているというのは広く知られていますが、当然ながら俳優がポンと(後席とはいえ)戦闘機に搭乗してアクロバット飛行を経験するのは無理です。本特典映像では俳優たちがF/A-18に搭乗できるようになるまでの訓練シーンを解説や、俳優達のコメントと共に紹介されています。
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まず、戦闘機に搭乗するための海軍の基準をクリアするべく過酷な訓練を受けます。ベイルアウトを想定したパラシュートの降下訓練や海への墜落を想定した脱出訓練など。水没した機体からの脱出訓練では、目隠ししたままシートにベルトで縛りつけられて、逆さまにして沈められた状態から脱出しなければなりません。言葉で聞いても息が詰まりそうな厳しさです。
実際の飛行訓練では、セスナから初めています。この時点ではみんな大喜びで、はしゃぎまくっていますが、次のEXTRA機(曲技飛行用のレシプロ機)の時点で既にグロッキー気味、L-39(ジェット練習機)を経て、遂にF/A-18に搭乗する過程を紹介しています。マジきつかったと語る俳優たちの表情も見どころです。
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「F-18上の高Gで、ゆがんだ顔は、演技では再現できない」
この一言に、実機を使う意義が集約されていると思います。
新境地の開拓―「トップガン マーヴェリック」の制作 (7分56秒)
本特典映像では、トップガン マーヴェリックの撮影の裏側を紹介しています。如何に本物を撮るかという撮影のドキュメンタリーです。
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俳優達はF/A-18の後席に乗って飛行シーンを撮影している訳ですが、単に役を演じるだけではなく、撮影機器の操作や映像の確認など、各種スタッフや監督としての仕事もしています。飛んでみないと音響とかわからないですしね。編隊飛行中に俳優がカメラの映像を確認しながら、「もうちょい近づける?」などと僚機の位置取りなどを指示していたりしています。
また、戦闘機の狭いコックピットに撮影機器を設置する苦労についても触れられています。何かが外れてパイロットや機体の機器にダメージを与えては大変ですからね。180度ロール中に頭の上に飛んできた撮影機器のなにかのパーツをトム・クルーズが慌ててキャッチするシーンなど、とても面白い映像が見られます。
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この撮影シーンどう思います?合成としか思えませんよね。この直後に風圧でえらいことになります。実際の映像では大迫力です。
機外からの撮影には撮影用のジェット機やヘリが使われていますが、このあたりの映像もとても臨場感があって興味深いものです。よく「CGとは思えないほどリアル」というのは聞きますが、トップガン マーヴェリックでは、下記のように語られます。
「本物とは思えないほどだ」
“飛ぶこと”へのラブレター (4分43秒)
トム・クルーズが飛ぶことが好きだということを描くドキュメンタリーです。
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劇中に搭乗するP-51マスタングがトム・クルーズの私物であるというのはご存じだと思いますが、俳優達の間では
「かっこいい飛行機だね」
「トムのだよ」
「操縦は誰が?」
「トム自身だ」
と、冗談みたいな会話が繰り広げられています。
シルバーのP-51マスタングはとても美しく、飛んでいる姿も獰猛な現代の戦闘機とは異なる優雅さ感じます。プラモはあるのかな?と調べてみたら、やっぱりありました。
もう箱だけでカッコいい。F/A-18と並べたいですね。
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飛行後のトム・クルーズのこの笑顔。
「飛行は威厳と美を兼ね備える。自然に頼る一方で、あらがう」
ダークスターの創出 (7分31秒)
トップガン マーヴェリックの前半に登場するダークスターに関するドキュメンタリーです。
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ダークスターは架空の航空機ですが、リアルさを求めるために、ロッキードマーティン社の、あのスカンクワークスに協力を仰いだそうです。
「大気中を進む際の熱反応をスカンクワークスが独自ソフトで調べた。飛行時の機体をリアルに見せるためだ」
だそうです。すごいな。ちなみに、現実ではNASAの無人実験機「X-43 ハイパーX」がマッハ9.68を達成しています。スクラムジェットエンジンは超音速でないと使えませんので、ダークスターは途中でエンジンを切り替えていましたが、X-43は他の航空機に搭載してスクラムジェットエンジンが有効な速度まで加速させています。
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ダークスターの撮影シーンの解説もあります。流石に飛んでいるシーンはCGですが、タキシングなどは実際にトム・クルーズが乗った状態で、車両で実物大模型を牽引して撮影しています。全部CGだと思ってました。
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撮影場所も特殊で、人里離れた砂漠にあるチャイナレイクという海軍の秘匿性の高い試験施設で、もちろんカメラが入るのは初だそうです。なにからなにまですごいのですが、これらを映像で見られるのがこの特典映像です。
トム・クルーズのマスタークラス―「カンヌ国際映画祭」 (49分4秒)
カンヌ国際映画祭でのトム・クルーズのトークショーの様子です。なお、この特典映像は4K UHDのみ収録で、BDには収録されていません。
まだ序盤しか見ていないのですが、トム・クルーズが役者として、製作者としてのこだわりなどを語っていました。他の特典映像のような派手さはありませんが、ワインなどを飲みながらゆったり見るのが良さそうです。
「Hold My Hand」レディー・ガガ (3分52秒)、「I Ain’t Worried」ワンリパブリック (2分37秒) ミュージックビデオ
劇中で使用されている歌のミュージックビデオです。至って普通のミュージックビデオですが、トップガン マーヴェリックの映像を使って演出されています。
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特典映像はファンにとっては、とても興味深い内容です。コレクションとしても価値が高く、これだけの為にディスクを買っても良いくらいです。でもまぁ、トップガンはバイブルですので、お勧めするまでもなく既に皆さん購入済でしょうか(笑)
Source : トップガン マーヴェリック 公式サイト