MVNOに乗り換えようかと色々悩んでいます。
つい1年くらい前は「MVNO?飛びつくのはまだ早いだろ」って思っていたのですが、ぼ~~~っとしている間にだいぶ情勢が変わったようです。そこで今もっとも気になるZenfone2について、特に価格や電波の対応などを中心に国内版と海外版を比較してみました。
今までは3大キャリアの一括0円プラン+キャッシュバックの良条件を探して渡り歩いてきたのですが、最近は一括0円プランはめっきりみなくなり(あってもさらっと月々割りが減額されていたり)プランもリア充・家族向けがメインでボッチには生きにくい世界になってきました。なにより罠だらけの割引システムを検討するのに疲れました、、、
対して格安SIMことMVNOは料金体系がシンプルで条件も急激に良くなってきましたので、そろそろ乗換え時かなと思って検討しています。
MVNO時代をリードするZenfone2
今まではMVNOのSIMにすれば通信費が大幅に下がるのは分かっていましたが問題は端末で、ヤフオク等でドコモの端末を購入して使うとテザリングが使えないし、グローバル版のSIMフリー端末はやたらと高価で、「端末価格を考えたら3大キャリアの一括0円+キャッシュバックの方がトータルでは安い」といった状態でした。しかし最近イケイケのASUSからまさに時代の寵児と言えるZenfone2が発売しました。Zenfone2は十分な性能で見栄えもチープさはなく、それでいて十分に低価格です。家電量販店でも通販でも購入でき入手性も良好です。
店頭で弄ってきましたが外見もアルミのヘアライン調(実際にはプラスチックらしいです)で高級感があり、実際には10.9mmと決して薄くはないのですが、大胆にラウンドしている為かなり薄く感じます。液晶モニタはコストダウンしやすい個所で発色が悪いと聞きますが、私が店頭で見る限りは十分だと思いました。ただ、照度が低いらしく晴天の野外で見えにくいとの話があります。こればっかりは店頭で確認できないませんし、特に可用性に関わるのでここは気になります。
Zenfone2の価格
そんな感じで期待のZenfone2ですが、発売時に最初に思ったのは「あれ?思ったより高い」でした。
国内版とグローバル版では完全に同スペックではないので一概には比較できないのですが、ざっと15,000円くらい違います。
グローバル版と表記していますが、国毎に色々なバージョンがありますので正確には海外版と呼ぶのが正しいかもしれません。ここでは入手性の良いEXPANSYSで扱っているものを取り上げます。
例えばASUS公式ショップで販売されている国内版とEXPANSYSで販売されているグローバル版を比較すると
グローバル版は国内版とはミドルレンジのCPUとRAMの組み合わせが違っています。またEXPANSYSでは色によって価格に幅があります。
国内版はASUS Shopのサイトからも購入できますが、ASUS ShopがAmazonでも販売しています。こちらのほうがモデルによって若干安かったりします。実際にはEXPANSYSは送料と関税でこれに2,500円程度追加になるのと、国内版は多少値引きされていることがあったり、IIJmioのSIMが付いてきたりしますが、それを差し引いても10,000円は安いとみて良いと思います。
では、単純にグローバル版を買えば良いかと言えば、そうでもないのです。
国内版とグローバル版の決定的な違い
国内版とグローバル版は、ソフトウェア面ではプリインストールアプリが違ったりしますが、ソフトウェアは各自好きなものをインストールしていらないものは削除すれば良いですし、Androidはホームアプリすら好きなものが選択できるので考慮しません。
ハードウェアもスペック表に出ない範囲での違いがあるかもしれませが、取りあえずグローバル版を購入する時に一番気にしなければならないのは電波の周波数帯への対応です。電波の周波数帯は国やキャリアによって使用している周波数帯が異なり、これが対応していないと繋がりません。
Zenfone2のグローバル版はSIMが2枚挿せるようになっていますが、SIM2はGSMのみなので日本で使うには関係ありません。これをドコモの対応周波数帯に合わせてLTEと3G別に表にしてみます。
LTE回線
注目すべきはBand19でこれがいわゆるプラチナバンドと言われている周波数帯です。電波は周波数が低いほど障害物を回り込んで届く性質がありますので、より繋がりやすくする為に各社が導入しています。これが対応していないのは痛いところです。Band19が登場するまでに基本となっていたのはBand1で、その頃対応していた人口の多い地域ではBand1で繋がりますが、最近対応した郊外や山間部はほとんどがBand19になっています。私の住んでいる中国地方は特にこのBand19のエリアが多くて超辛いです。
ピンク色がBand1でオレンジ色がBand19のエリアです。普段の生活圏は全然大丈夫ですが、内陸部へ行くと全く繋がりません。ドライブへ行ったりすると不便を感じると思います。ちなみに関東や関西圏はほとんどBand1で対応できていますが、Band1は混雑しがちらしいですし障害物に遮られて繋がりにくい状況もあると思います(Band1のエリアでも繋がりやすくする為にBand19が重複して対応しているからです)
Band1とBand19が大切なのですが、他のBandについても一応説明しておきます。
Band3は最高速150bpsに対応した新しい周波数帯で現在は東名阪のみ対応しています。今後全国的に広がっていく予定らしいです。
Band21は地方都市の高速通信用とのことですが、日本国内独自のバンドですのでグローバル版ではまず対応していません。キャリアから購入したiPhoneでも対応していません。キャリアから購入した国内メーカー(例えばXPERIAとか)はもちろん対応しています。地方都市で使う時に通信速度が遅いことがあるかもしれませんが、まぁ「iPhoneと一緒」と思えば気にならないのかもしれません。
(つまりiPhoneは地方都市ではXPERIA等の国内端末より遅い事があると言うことです)
Band28は今年(2015年)から運用が始まった新しいプラチナバンドです。まだ運用が始まったばかりですし、広がるまでにはZenfone2が陳腐化して買い換えてるかなと思います。
3G回線
LTEでは国内版は対応していたBand19が国内版でも非対応になっています。それじゃぁ国内版もダメじゃんと思ってしまいますが、実はLTEとは事情が違っていて、3G回線のBand19はLTEが拡大した為に現在実質消滅しているそうですのでBand19は無視で構いません。3G回線のいわゆるプラチナバンドはBand6が担っています。ドコモでは従来のBand1を「FOMAエリア」Band6を「FOMAプラスエリア」と呼んでいます。これもLTEのBand1とBand19の関係と同じと考えて良いと思います。残念ながら3G回線もグローバル版はプラチナバンドに非対応です。LETがダメでも不便なだけですが、3Gがダメだと通話もできないので完全に連絡が付かなくなります。ドコモは3Gのデータ通信も3M程度出る事が多かったのでLTEがダメでも3Gが繋がればと思っていたのですが、、、ちなみにFOMAエリアとFOMAプラスエリアの対応状況は下記です。
ピンクがFOMAエリアでオレンジがFOMAプラスエリアです。
MVNOでSIMフリー端末を運用するなら必須!ドコモの周波数帯まとめ |
まとめ
やはりグローバル版はプラチナバンドに非対応なのが辛いです。実際のところ普段使いではBand1でいけるのでは思いますが、どの程度の可用性になるのか気になります。そもそもちょっと前まではプラチナバンドがなかったわけですから、それほど困らないような気もしますが、、、取りあえず高くても国内版を購入するのが無難な選択であるのは間違いありません。
今までは単に「取りあえず格安SIMとSIMフリー端末を買えば良いんだろ?」と思っていましたが、調べてみるとどうも色々と悩ましい問題はあるようです。いままではキャリアのプランで悩ましい思いをしていたのが、今度は別の意味で悩むことになり結局悩むのかいって感じです。SIMもどの会社と契約するか考えないといけないですしね。今回はSIMフリー端末やキャリアの電波について知識がないところから調べたので疲れました。。。
おまけ グローバル版にはもう一つ下の廉価版ZE550がある
ここまでで説明してきたZenfoneはどのバージョンも型式はすべてZE551です。ところがEXPANSYSを見ていると気が付くのですが、グローバル版にはZE550と呼ばれる更に廉価な型があります。
ZE551の下位グレードに対してストレージが16Gに、画面解像度が1280×720になっています。そしてEXPANSYSでの販売価格は23,615円です。私は以前から解像度は5インチくらいのモニタにフルHDは過剰だと思っていましたし、1年前まで使っていたXPERIA GXは1280×720でまったく不満はありませんでした。解像度が高くなると処理能力も要求されますし当然その分バッテリーも消費します。
対応周波数の「Band1でどれだけ使えるか?」も合わせて、ブログのネタにもなりますし(笑)あえてZE550を買ってみるのも面白いかなと思っています。
実は更に下にZE500CLと呼ばれる廉価グレードがありますが、こちらは液晶サイズが5インチになります。私はデカい液晶を欲していますのでこっちはアウトオブ眼中です。一応下にAmazonのリンクを貼っておきます。
ではまた!
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