私は今までCore2 QuadやCore i7など、コンシューマ向けではハイエンドのCPUを使ってきましたが、今回は金欠気味につき少しグレードを落としてCore i5 8400を入手しました。LightroomやVirtual Boxを日常的に使っていますのでパフォーマンス的に不安があったのですが、実際に組んでみると第8世代のCore i5 8400は驚きのハイパフォーマンスでしたのでベンチマークなどを紹介したいと思います。
CPU選択についてこちらの記事を参考にしてください。
リーズナブルに組む場合は、Intel CoreとAMD Ryzenどちらで組めば良いの? |
私がどのCPUにしようかと悩んでいる時にまとめたものです。Intel CoreとAMD Ryzenの比較もしています。Ryzenは多コア化で話題になっていますが、Coreの方が1コアあたりの性能が高いように見えます。
超高性能!第7世代のCore i7を上回る第8世代 Core i5の性能
では、早速ベンチマーク(passmark)の結果をご覧ください。まずは今まで使っていたHasswell(第4世代)のCore i7 4770からです。約5年前のCPUです。
そして、今回入手したCaffee Lake-S(第8世代)のCore i5 8400のpassmarkです。
トータルのスコアではそれほどの差はないように感じますが、個々の値を見てみるとCore i5 8400の驚きの性能が見えてきます。表にまとめてみます。
Caffe Lake-S Core i5 8400 |
Hasswell Core i7 4770 |
|
---|---|---|
CPU Mark | 12250.4 | 9723.6 |
2D Graphics Mark | 837.5 | 864.5 |
3D Graphics Mark | 1197.9 | 783.9 |
Memory Mark | 2463.1 | 2318.6 |
Disk Mark | 2930.8 | 3184.4 |
Disk Mark | 3710.1 | 3200.8 |
なにはともあれ、まずはCPUの演算力であるCPU Markです。5年前のCPUとはいえ、軽く20%以上も性能向上しています。ちなみに1世代前の (第7世代)のCore i7 7770はCore i7 4770から3世代もかけて10%も性能向上していません。8400はCore i5であるにも関わらず、1世代前のCore i7である7770と比較しても10%弱性能向上しています。これ本当にCore i5なの?
この大幅な性能向上を果たしたのは物理コア数が増えたことによるところが大きいとされています。Core i7で採用されているハイパースレッティングは、論理コア数が倍になりますので、タスクマネージャーで見ると壮観ですが、実際の性能向上は25%程度と言われています。 ところが第8世代からは物理コア数が従来の4コアから6コアになりましたので、単純に1.5倍の性能向上になります。
そして何と言ってもCore i5であるため、非常に安い!たったの2万円でこんな性能が手に入るとは良い時代になったものです。
ちなみに体感できるか?と言えば確実に体感できます。仮想マシンに関しても論理コアが減り(8→6)ましたので少し不安でしたが、全然軽くなりました。
期待はずれ?DDR4メモリーの性能
逆に少々期待外れだったのが、DDR4のメモリーです。以前使っていたDDR3と今回入手したDDR4の規格値とPassMarkの実測値です。
メモリクロック (MHz) |
バスクロック (MHz) |
転送速度 (GB/秒) |
PassMark (実測値) |
|
---|---|---|---|---|
DDR4 2400 | 150 | 1200 | 19.2 | 2463.1 |
DDR3 1600 | 200 | 800 | 12.8 | 2318.6 |
規格値では50%程度の性能向上があるはずなのですが、今回の計測では性能向上は2318.6から2463.1へと4%程度に留まっています。第7世代からDDR4に切り替わり始めて、第8世代ではDDR4のみ対応となりましたので、わざわざDDR3から買い替えさせられた訳ですが、がっかりです。
メモリーのアクセスにはCPUのキャッシュが働きますので、単に実測値であるpassmarkでは差が出にくいだけなのかもしれません。いずれにしてもメモリーがPC全体への性能向上には寄与しにくいということで、いずれにしても実効値がこれならばDDR3を使いまわしさせて欲しかったです。。。
グラフィックボードは挿していませんので、グラフィック周りの値は新旧共に内蔵GPUによるものです。3Dの演算も50%以上と大幅なパフォーマンスアップを果たしています。ゲームをする人は別途グラフィックボードを挿すでしょうし、内蔵GPUの性能はそれほど重要ではありませんが、全モデルGPU内蔵であるというのは、私がRyzenよりもCoreを推す理由です。グラフィックボードを挿すにしても内蔵GPUがあるといざという時に役立つことは結構あるはずです。
ストレージは同じSSDですので、変わらないはずなのですが、マザーボードのドライバーがこなれていないのか、結構数値が落ちていて総合点に悪影響を与えています。このストレージの値を差し引いて比べると第8世代Core i5の驚異的なパフォーマンスが際立ちますね。
第8世代はCoreプロセッサ登場以来の大幅性能アップ!ずばり買い時!
一応念押ししておきますが、比較している相手は旧世代とは言えCore i7ですからね。第8世代はAMDのRyzenに追い立てられるようにして一気に性能向上しました。
これは第1世代から第8世代までの主なCore i5とi7のpassmark値をグラフ化したものです。モデルによって多少上下しますが、第8世代となったCoffee Lake-Sが一気に性能向上し、Core i5がそれまでのCore i7を上回っているのが見て取れます。いままで「ちょっと我慢してCore i5」だったのが、今回のCore i5は1世代前のCore i7を上回る「十分過ぎる性能」となりましたので、1.5万円も高価なCore i7を買う意味は薄れたと思います。
しかし、グラフを見ていると第8世代のCore i7は圧倒的なパフォーマンスで、お財布が許せばCore i7 8700の12論理コアのタスクマネージャーを見てホルホルしたいところです。
Core i5かCore i7かはお財布と相談ですが、何れにしても買い時ってやつです。
ではまた!
Source : PASS MARK SOFTWARE
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