メインで使っている自作PCの調子が悪いです。。。そんな訳で新しくPCを組み直す必要にかられているのですが、なにぶん予定外の予算になるのでお金がありません。そこで去年から自作PC界隈を賑わせているAMD Ryzenと定番CPUのIntel Coreのどちらのどのモデルで組むのがお得なのか?をまとめてみましたので、紹介したいと思います。
今回は「Core i9」や「Ryzen Threadripper」「Ryzen PRO」は完全に趣旨から外れますので除外しています。Ryzen 7やCore i7は「リーズナブルに」の趣旨からは外れますが、少し懐に余裕があれば選択肢に入りますので一覧には載せています。
Intelを本気にさせたAMDのRyzenプロセッサー
Pinnacle Ridge
まずは去年、登場と同時に話題となったAMDのRyzenです。今年登場した第2世代の「Pinnacle Ridge」の一覧です。今年登場したモデルは2000番台になっています。
コア | TDP | プロセス | 発売 | 実勢価格 | PassMark | お買い得度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Ryzen 7 2700X | 8(16) | 105W | 12nm | 2018/4 | 4万円程度 | 17060 | 0.43 |
Ryzen 7 2700 | 8(16) | 65W | 12nm | 2018/4 | 3.4万円程度 | 15466 | 0.45 |
Ryzen 5 2600X | 6(12) | 95W | 12nm | 2018/4 | 2.6万円程度 | 14516 | 0.56 |
Ryzen 5 2600 | 6(12) | 65W | 12nm | 2018/4 | 2.3万円程度 | 13405 | 0.58 |
「お買い得度」PassMarkを実勢価格で割った値、つまり1円あたりのPassMark値です。数値が大きいほうがコストパフォーマンスが高いと言えます。
PassMarkを基準としたお買い得度ではRyzen 5の方が少しだけ高いと言えます。Ryzen 5 2600が消費電力も低く、価格もリーズナブルでおすすめだと思います。2700Xや2600Xは対して性能が向上している訳でもないのにTDPがそれぞれ105Wと95Wと大幅に消費電力が増大していて個人的にはおすすめしません。
RyzenはCoreに対してコア数で勝負しています。そんなにコア数って必要か?というと例えばブラウザなどはChromeにしろEdgeにしろ起動時に8論理コア全てに負荷が掛かっていますし、Windowsは常時なんらかのバックグラウンドプロセスが動作していますし、ある程度以上のアプリケーションはマルチコアを使いこなすようにチューニングされています。以下のスクリーンショットはAdobeのLightroomを起動した時のタスクマネージャーです。8論理コアに満遍なく負荷が掛かっていることがわかります。
Pinnacle Ridgeで注意が必要なのは「GPUが搭載されていない」ということです。つまり別途グラフィックボードを搭載することが前提です。このあたりがRyzenがゲーマー向けと言われるゆえんです。逆にグラフィックボード前提のゲーム用途以外ではコストパフォーマンスは悪いと言えます。
Raven Rige
今までのRyzenにはGPUが搭載されていないことが、Coreプロセッサーに対するビハインドであったため、RyzenにGPUを搭載したモデルが「Raven Rige」です。第2世代よりラインナップされました。私のようにPCでゲームはしないが、そこそこの性能が欲しいという層はこちらを選択することになるでしょう。
コア | TDP | プロセス | 発売 | 実勢価格 | PassMark | お買い得度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Ryzen 5 2400G | 4(8) | 65W | 14nm | 2018/2 | 1.8万円程度 | 9377 | 0.52 |
Ryzen 3 2200G | 4(4) | 65W | 14nm | 2018/2 | 1.2万円程度 | 7345 | 0.61 |
絶対性能はPinnacle Ridgeの半分から7割程度の性能と見劣りしますが、PassMark9377は私が使用しているHaswellのCore i7とほぼ同じ値ですので、不足を感じることはないでしょう。価格も2万円を切ってきますし、TDPも65Wと省電力です。個人的にはRyzenから選択するのであれば「Ryzen 5 2400G」がいちおしです。
Summit Ridge(第1世代)
巷では第1世代Ryzenが安くなったと聞こえてきますので、ついでに「Summit Ridge」も一覧にしてみます。
コア | TDP | プロセス | 発売 | 実勢価格 | PassMark | お買い得度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Ryzen 7 1800X | 8(16) | 95W | 14nm | 2017/3 | 3.9万円程度 | 15407 | 0.4 |
Ryzen 7 1700X | 8(16) | 95W | 14nm | 2017/3 | 2.9万円程度 | 14634 | 0.5 |
Ryzen 7 1700 | 8(16) | 65W | 14nm | 2017/3 | 2.8万円程度 | 13755 | 0.49 |
Ryzen 5 1600X | 6(12) | 95W | 14nm | 2017/4 | 2.3万円程度 | 13230 | 0.58 |
Ryzen 5 1600 | 6(12) | 65W | 14nm | 2017/4 | 1.9万円程度 | 12299 | 0.65 |
Ryzen 5 1500X | 4(8) | 65W | 14nm | 2017/4 | 1.7万円程度 | 10120 | 0.6 |
Ryzen 5 1400 | 4(8) | 65W | 14nm | 2017/4 | 1.5万円程度 | 8426 | 0.56 |
Ryzen 3 1300X | 4(4) | 65W | 14nm | 2017/7 | 1.3万円程度 | 7511 | 0.58 |
Ryzen 3 1200 | 4(4) | 65W | 14nm | 2017/7 | 1.2万円程度 | 6815 | 0.57 |
ついでと言いましたが、Summit Ridgeは数が多くて途中で後悔しました。ちなみにSummit RidgeもGPUを搭載していません。
安くなったとは聞きますが、お買い得度は特に突出したものはなく、いずれもお値段なりといったところでしょう。ゲーミング用途で、別途グラフィックボードを用意するということであれば、Ryzen 5 1600が6コア12スレッドのCPUを2万円を少し切るくらいで購入できるのはバリュー感あります。6コア12スレッドのCPUでは最安値ですし、お買い得度0.65も今回挙げたCPUのなかでは最高値です。
本気になったIntelの第8世代Coreプロセッサー
それでは定番のIntel Coreプロセッサーです。Ryzenが登場するまでは独走状態であったために余裕をぶっこいていて、その進化は非常に緩やかでした。私が使っている2013年の第4世代のHaswell 4770のPassMarkが9791、2017年の第7世代のKaby Lakel 7700のPassMarkが10783です。4年で10%も延びていません。
しかしRyzenの登場に危機感を覚えたIntelはやっと重い腰を上げて、第8世代のCaffee Lake-Sからは一気に性能を上げてきました。そのCaffee Lake-Sの一覧がこの表です。
コア | TDP | プロセス | 発売 | 実勢価格 | PassMark | お買い得度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Core i7 8700K | 6(12) | 95W | 14nm++ | 2017/10 | 4.3万円程度 | 16036 | 0.37 |
Core i7 8700 | 6(12) | 95W | 14nm++ | 2017/10 | 3.5万円程度 | 15273 | 0.44 |
Core i5 8400 | 6(6) | 65W | 14nm++ | 2017/10 | 2万円程度 | 11794 | 0.59 |
Core i3 8100 | 4(4) | 65W | 14nm++ | 2017/10 | 1.3万円程度 | 8084 | 0.62 |
Core i7 8700のPassMarkは15273と、7700から40%以上も一気に性能向上しました。Ryzen 7 2700と比べると、コア数やプロセスなどのスペックでは劣っているものの、価格とPassMarkの値はほぼ同じです。1コアあたりの性能がCoreの方が格段に高いことを物語っています。
また、Coreは基本的にすべてGPUを搭載しているため、別途グラフィックボードが必要ない点が大きいです。ゲーミング用途以外ではトータルでの価格や消費電力は格段の差が出ます。
中でもCore i5 8400が注目です。Core i5であるにも関わらず、前モデルのCore i7である7700のPassMarkの値を10%近く上回っています。それでいて実売わずか2万円。非常にコストパフォーマンスの高いCPUと言えるでしょう。
別に5年前のHaswell Core i7 4770でなんの不自由もないのですけどね。
個人的にはある程度の性能の自作PCをリーズナブルに組むのであれば下記のCPUが候補になるかと思います。
コア | TDP | プロセス | 発売 | 実勢価格 | PassMark | お買い得度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Ryzen 5 2600 | 6(12) | 65W | 12nm | 2018/4 | 2.3万円程度 | 13405 | 0.58 |
Ryzen 5 2400G | 4(8) | 65W | 14nm | 2018/2 | 1.8万円程度 | 9377 | 0.52 |
Ryzen 5 1600 | 6(12) | 65W | 14nm | 2017/4 | 1.9万円程度 | 12299 | 0.65 |
Core i5 8400 | 6(6) | 65W | 14nm++ | 2017/10 | 2万円程度 | 11794 | 0.59 |
何れも実勢価格が2万円前後で、TDPが65WのCPUです。
しかし先にも書いたようにRyzen 5 2600とRyzen 5 1600はGPUが搭載されていません。私はPCでヘビーなゲームはしませんので、グラフィックボードの購入金額や消費電力の観点から、この2モデルは除外です。ゲーミング用途であれば何れもお買い得度が高くおすすめではあります。
残るはRyzen 5 2400Gと、Core i5 8400の一騎打ちとなるわけですが、この2モデルだとRyzen 5 2400Gは少し見劣りしますね。やはり定番のIntel、Core i5 8400がベストバイであると思います。
しかし、ブログネタ的にはRyzenで組んでみたい気もしますし、Core i3やRyzen 3の一番安いモデルで「これくらい使えます」みたいなノリの記事にしてみたい気もします。悩みます。。。
実際のところ、今使っているHaswellのCore i7 4770で十分な性能があるわけで、安く買えるのであれば同じものでも良いのですが、中古でも既にMBの入手が難しい感じなのですよね。中古を買っても同じように寿命が近いでしょうし。
症状的には電源投入時にUEFIのPOSTまで行かないことがあって、何度か電源を入れ直せば起動するといった感じです。メモリーを抜いてみたり電源は新品に交換しました。症状的にMBですかね。だんだん頻度がひどくなって最後は完全に逝くパターンですね。このブログも本機で書いていますので、完全に壊れる前に買い換えないと。きびしぃ~
ではまた!
Source : Intel AMD PASS MARK SOFTWARE
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