私は自分の自作PCに今まで2つの簡易水冷CPUクーラーを使ってきましたが、今回、簡易水冷から空冷のCPUクーラーに変更しました。簡易水冷を2回使っているので今までその性能に満足してきたのですが、なぜわざわざ空冷のCPUクーラーに変更したかを紹介します。
今まで使用していたのがCorsair(コルセア)のH80(CWCH80)、CPUはCORE i7-4770で3.4GHz駆動です。その前はCORE2 Quad(Q6600)にCorsairのH50の組み合わせで使用していました。
CPUの温度は85度以下というのが一つの基準のようですが、純正CPUクーラーで動画エンコードなどの負荷をかけるとかなりギリギリの温度になります。簡易水冷CPUクーラーは驚きの性能で、アイドリング時は30度台、動画エンコードなどで負荷を掛けても50度くらいまでしか上がりませんでした。素晴らしい冷却性能です。音も非常に静かでした。
ところが、ここ3ヶ月ほど(?)たまにCPU温度と連動するラジエターファンが最大回転数で物凄い騒音をたてる事が何回かあり、PC修理の基本に立ち返って、殴る蹴るの処置を行なうと静かになるといった事がありました。ファンの制御信号を送る線の接触不良かなとか思ってあまり気にとめませんでしたが、ある日、動画エンコード中に動作が異常に重くなり、いくら殴る蹴るしてもファンが最高回転数で周り続けるようになって、流石に異常を感じ、CPU温度を見ると90度以上。ケースを開けて水枕(CPUに接触するパーツ)を触ってみるとチンチンになっていました。
PCを停止して、H80を取り外して振ってみると「チャプチャプ」と水の音がします。通常エアが噛まないように水で満たされているので振っても水の音はしません。しかもラジエターを振ってみるとかなり水が少ないようです。どうやら目視で分かるほどは水漏れはなくても、どこからか微妙に漏れていて蒸発していたようです。症状の出始めの頃は殴る蹴るする事でエアスポットが移動して水が流れていたのでしょう。
非保証ですが、水枕の8本のネジ(上の写真の銅色のところ)を外すと水を補充できるので水を補充してみましたが、水枕に内蔵されているポンプが熱でダメージを受けてしまったようで、異音がしています。取り付けてみましたがCPUも全然冷えませんでした。
ちなみにH80がこのような状態になるまでの期間は約4年でした。2~3年くらいで定期的に取り外して水を補充してやれば問題はなさそうですが、最近はCPUの進化も頭打ちで頻繁にPCをバラす事もないので正直面倒です。
そこで今回は評判の良さそうな空冷式のCPUクーラー、サイズの虎徹SCKTT-1000を入手してみました。流行りのヒートパイプと巨大な冷却フィンの組み合わせによるサイドフロー式です。
純正のCPUクーラーと比較するとこの巨大さです。
一般的なミニタワーのATXケースでギリギリの高さ(ケースを起こした時の横幅)ですが、ミニタワー型のATXケースなら大抵大丈夫だと思います。下の写真ではケースファンがついていますが、サイドフロー型では必要ないと思いますので、このあと外しました。
箱に記載されているサイズです。
一つだけ注意なのは取り付けにはマザーボードの裏側に金具を付ける必要があるということで、表から装着できる純正CPUクーラーに比べると少々面倒です。私は拡張ボードだけ取り外して、配線はそのままにケース内でマザーボードを起こして裏側に金具を取り付けました。
実際に稼働させた時の温度はアイドリングで30度台、動画エンコードで負荷を掛けても60度台で安定します。これから夏にかけて室温も上昇しますが、この温度がCPUの限界に近づく前に人間が限界を向かえて部屋のエアコンをONにするでしょう。真夏にエアコンを入れていない灼熱の部屋でエンコードしてみましたが、70度以下で安定していました。素晴らしい。
ファンの表面にはボーテックスジェネレーターのような加工もされており音も非常に静かです。私はPCを机の足元に置いていますが、電源が入っているのかわからないくらい静かです。たまに電源ONの状態なのに電源が切れていると思って電源ボタンを押して逆にシャットダウンさせてしまったりするくらいです。フルに負荷をかけた状態でも、非常に静音なのは特筆すべきところです。
今の空冷CPUクーラーは、思っていたよりも性能が良く、なんといっても静かです。価格も安価ですし、性能も純正CPUクーラーとはレベルが違いますので、取り敢えず装着しておけば安心できると思います。ただCPUに限らず電子機器は温度も寿命に関係がありますので、夏にエアコンをつけないで動画エンコードをさせたり、オーバークロックを楽しみたい方はある程度のリスクや手間と引き換えに強力な冷却性能が得られる簡易水冷CPUクーラーが良いでしょう。水冷CPUクーラーの冷却能力は桁外れに高いのは確かです。
ではまた!
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