最近のXperiaは発表が早くて「あれ?まだ出てないの?」と思ってしまいますが、そろそろフラッグシップのXperia 1が発売されそうです。そこで廉価機として安価に発売しているXperia 10やXperia 10 Plusと比較してそのお買い得度を探ってみたいと思います。
外見は意外と差がないXperia 1とXperia 10シリーズ
Xperia 1とXperia 10 Plus、Xperia 10のサイズ感などを比較するために並べてみました。
通常は廉価版はベゼルが分厚かったりするのですが、今回のXperia 1とXperia 10シリーズでは外見的にそのような差別化は行われていません。Xperia 10は6インチと他の2機種よりも小さめのサイズを狙ったモデルですが、Xperia 1とXperia 10 Plusは同じ6.5インチであるだけではなく、端末のサイズもほぼ同じです。
ナビゲーションバーが黒色ですのでわかりにくいのですが、なぜかXperia 1はモニタが上下のほぼ中央に。Xperia 10 Plusは下に寄っています。デザイン的な差別化であるのか、機器の内部的な設計上の都合なのかはわかりません。
Xperia 1 | Xpeira 10 Plus | Xperia 10 | |
---|---|---|---|
モニタ | 6.5インチ 21:9 3840 x 1644 4K HDR 有機EL(OLED) |
6.5インチ 21:9 2520 x 1080 |
6インチ 21:9 2520 x 1080 |
サイズ | 167 x 72 x 8.2mm | 167 x 73 x 8.3mm | 156 x 68 x 8.4mm |
質量 | 168g | 180g | 162g |
カラー | Black Purple Grey White |
Navy Black Silver Gold |
Navy Black Silver Pink |
モニタは何れも今モデルの売りである21:9の超縦長の比率になっています。Xperia 1は有機EL(OLED)の4K HDRに対応しており、解像度や発色などの画質が非常に高いレベルですが、Xperia 10やXperia 10 PlusでもFull HD+であり十分な解像度です。
サイズを見ると同じ6.5インチであるXpria 1とXperia 10 Plusにほとんど差がないことがわかります。必然的に画面占有率もほぼ同じです。
カラーに関してはXperia 1はパープルが復活しています。パープルのボディはXperiaのアイデンティティでありましたし、個人的には凄く良い色だと思います。このパープルがラインナップされているのがXpria 1の外見上の差別化の一つでしょう。
また、私は白色のスマホを好んでチョイスするのですが、Xperia 10シリーズにはホワイトもラインナップされていません。Xperia 10は小型モデルですので女性を意識してピンクがラインナップされ、Xperia 10 Plusではピンクの代わりにゴールドが用意されています。
Xperia 10シリーズでも廉価機独特のダサさは感じられず、普通に格好良いスマホだと思います。
Xperia 10は横幅がXperia XZ2 Compactとあまり差がありませんので握りやすさという意味では近いものがあると思います。もちろん縦は長いですけどね。
Compact難民の救世主となるか?超縦長スマホ「Xperia 10」 |
Xperia 1の性能は流石にモンスター。そして、意外に違いが多いXperia 10 PlusとXperia 10
Xperia 1 | Xpeira 10 Plus | Xperia 10 | |
---|---|---|---|
OS | Android 9 Pie | Android 9 Pie | Android 9 Pie |
SoC | Snapdragon 855 | Snapdragon 636 | Snapdragon 630 |
AnTuTu ベンチマーク |
35万程度 | 12万程度 | 9万程度 |
RAM | 6GB | 4GB | 3GB |
ストレージ | 128GB | 64GB | 64GB |
SDカード | microSDXC (最大512GB) |
microSDXC (最大512GB) |
microSDXC (最大512GB) |
有機ELのスペックもそうですが、パフォーマンスもXperia 1は別格です。搭載されるSoCであるSnapdragon 855のAnTuTuベンチマークの値はなんと35万オーバーと聞こえてきます。もう冗談としか思えないような数値ですが、最近は3Dのゲームも増えていますし、超縦長モニタを活かすためにマルチウインドウで複数アプリを同時使用したりすると効いてくるでしょう。
Xperia 1のスペックが抜けているのは当然ですが、Xperia 10 PlusとXperia 10でもSoCからRAMの容量まで意外と細かく違いがあります。
しかし何れも十分なスペックであり、Xperia 10シリーズでも今までのような廉価機だから我慢する感じはありません。価格を考えればXperia 10シリーズはかなり健闘していると思います。
Xperia 1 | Xpeira 10 Plus | Xperia 10 | |
---|---|---|---|
背面カメラ1 | 26mm 1 / 2.6 inch 1200万画素 Exmor RS for mobile memory-ostacked F1.6 光学式手ぶれ補正 4K HDR録画 |
76.3° 1 / 2.8 inch 1200万画素 Exmor RS for mobile F1.75 4K録画 |
76.4° 1 / 3 inch 1300万画素 F2.0 4K録画 |
背面カメラ2 | 16mm 1 / 3.4 inch 1200万画素 F2.4 4K HDR録画 |
44.6° 1 / 4 inch 800万画素 F2.4 4K録画 |
87.9° 1 / 4 inch 500万画素 F2.4 4K録画 |
背面カメラ3 | 52mm 1 / 3.4 inch 1200万画素 F2.4 光学式手ぶれ補正 4K HDR録画 |
なし | なし |
前面カメラ | 1 / 4 inch 800万画素 F2.0 |
84° 1 / 4 inch 800万画素 F2.0 |
84° 1 / 4 inch 800万画素 F2.0 |
カメラはXperia 1ではついにトリプルカメラとなりました。3つのカメラは広角、超広角、標準の3つの焦点距離に対応しています。一番大型のセンサーを搭載している広角のカメラはソニー謹製のメモリー積層型イメージセンサーです。この技術はソニーだけの技術で一眼レフカメラでも40万円もするような機種にしか搭載されていません。
また、Xperia 1のみが光学式手ぶれ補正に対応しているのも大きな差別化ポイントでしょう。光学式手ぶれ補正に対応しているとシャッター速度を下げれますので暗い場所での撮影が圧倒的に有利になります。動画も4K HDR録画に対応しています。
カメラでも、Xperia 10 PlusとXperia 10ではセンサーサイズから異なり、やはりXperia 10 Plusの方が良いものを搭載しています。
自撮りはあまり重視していないのか、前面カメラについてはXperia 1のスペックに特筆したものはなく、Xperia 10シリーズと同一のもののようです。
Xperia 1 | Xpeira 10 Plus | Xperia 10 | |
---|---|---|---|
バッテリー | 3330mAh | 3000mAh | 2870mAh |
急速充電 | PD | PD | PD |
防水防塵 | IP65/68 | なし | なし |
指紋認証 | あり | あり | あり |
イヤホンジャック | なし | あり | あり |
今モデルでは急速充電も全機種PD(Power Delivery)に対応しています。ただし一口にPDと言ってもどれだけの供給電力に対応しているかはさまざまですので、もしかしたら充電速度には違いがあるかもしれません。
防水防塵に対応しているのはXperia 1だけですので、ここを求めると選択肢はXperia 1のみになります。最近では指紋認証も廉価機種でも採用されるようになってきましたね。Xperia 10シリーズでも搭載されています。
面白いのはイヤホンジャックで、iPhoneに端を発してフラッグシップモデルにはイヤホンジャックが搭載されないようになってきました。逆に廉価機の方には搭載されていたりで面白いですね。個人的にはXperiaはAV性能を売りにしていますのでイヤホンジャックを搭載して「耳からきしめん垂らすのがクールか?」とか煽りCMをうつと面白いと思うのですが、最近はソニーも完全ワイヤレスイヤホンのラインナップをアピールしていますので、販売戦略上もそうはいかないでしょう。
Xperia 10を選択する場合の注意点はやはり対応周波数帯
Xperia 1のパフォーマンスは凄まじいのですが、やはり高価なスマホです。Xperia 10シリーズはスペックをXperia 1と比較すると見劣りしますが、俯瞰してみれば高性能な分類のスマホで実用上全く問題ないと思います。個人的にはXperia 10シリーズが非常にコストパフォーマンスが高くおすすめなのですが、一つだけ注意点があります。
それはやはり対応周波数帯の問題です。
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Xperia 10シリーズはドコモのFOMAプラスエリアやプラチナバンドに対応しておらず、山間部では電波をつかめない可能性が高いです。市街地より離れた地域が普段の活動範囲の人には厳しいでしょう。ただ、普通に市街地で生活している分にはあまり問題はありません。実際に私は岡山で3年くらい同じような対応周波数帯のSIMフリースマホを使っていましたが、困るようなことはありませんでした。市街地メインでの生活パターンの人にはおすすめできます。
また、ソフトバンク系の周波数帯であればXperia 10シリーズでもプラチナバンドに対応していますので、mineoのSプラン(ソフトバンクプラン)などと組み合わせてみると面白いと思います。
Xperia 1はフラッグシップモデルらしく10万円クラスの値段になりますが、Xperia 10 Plusは4万円前半、Xperia 10に至っては3万円半ばで購入できてしまいます。対応周波数帯の問題さえクリアできれば非常にお買い得なモデルだと思います。
個人的には今期のXperiaは、とてもかっこよくて、ちょうど買い替え時期だったらXperia 10 Plusを購入していたと思います。
最後に本記事はSIMフリーのグローバル版を対象にしていますので、キャリア版は国内向けに多少カスタマイズされていて違いがあります。
Source : Sony Mobile Communications