新型となったAmazonのFire TV Stick、発売日に入手していたのですが「レビューはしばらく使ってからにするか」と思って2ヶ月使用しましたので、使用感や気になる消費電力・電気代について紹介します。
新型Fire TV Stickと旧型との違いは?
CPUがデュアルコアからクアッドコアにアップグレードされたりパフォーマンスは向上しています。しかし旧型でも特にパフォーマンス不足ということはなかったので、さほど気にすることはありません。メニューの動作は多少軽くなった気がします。
Wi-Fiも11acに対応しました。多くの機器は11acへの対応と5GHz帯の周波数への対応がセットになっていることが多いので、通信の安定性に関係してくる5GHz帯への対応は小さくはないのですが、あらためて旧型の仕様を見てみると旧型でも5GHz帯には対応していました。新たに11acに対応した事で通信速度の理論値は向上しますが、旧型でも映像をストリーミングするのに必要な速度が充分あった訳ですので、これも同じく気にするような差ではありません。
一番大きな違いは「音声認識リモコン」です。旧型は音声認識リモコンが別売りでしたが、新型Fire TV Stickは付属しています。
逆に新型となって悪くなったところもあります。ずばり消費電力です。消費電力や電気代については実測データを交えて後述します。
Fire TV Stickの音声認識はどこまで使える?
まずは今回のアップデートの目玉である音声認識リモコンです。
音声の認識力は非常に高いです。私はちょっと滑舌が悪くて電話していても「え?」と聞き返されることが多いのですが、ほぼ意図した日本語を認識してくれます。
しかし、残念ながらタイトルしか検索できないようです。例えば私はナガラ見をすることが多いので、洋画などはプライムの吹替版を検索したいのですが
全然検索にかかりません。6つしか検索されない上にどれもプライム対象ではありません。どうも「プライム」を認識していないようです。「吹替版」はタイトルに入っているので「吹替版」だけで検索することはできます。もちろんプライム対象ではないタイトルも検索結果に上がってしまいます。このあたりはサーバー側の処理のはずですので、そのうちに改善されると期待して待ちましょう。ちなみに音声認識での検索はAmazonのコンテンツ検索にしか使えません。youtubeなどでも使えればとても有用だと思うのですが。
新型Fire TV Stickの消費電力はざっくり「旧型の1.5倍」
新型Fire TV Stickのスリープ中の消費電力は1.7W程度で、1日の消費電力は0.03kWh、電気代は0.8円です。スリープ状態だと1ヶ月でも電気代は24円です。
再生中は3W弱で、1日の電気代は単純計算で1.4円ほどです。ずっと再生し続けたとしても1ヶ月の電気代は42円ほどです。再生時の消費電力はなにかの間違いかと思うくらい省電力です。
新型 | 旧型 | |
---|---|---|
スリープ | 1.7W | 1W |
再生中 | 3W弱 | 2W前後 |
旧型と比較すると新型Fire TV Stickの消費電力はほぼ「旧型の1.5倍」くらいに増大しています。1.5倍と言えばそんなにもかと思うかもしれませんが、絶対値で言えば1W程度ですので、1日あたり0.3~0.4円、1ヶ月でも9~12円程度の差です。
消費電力が増えた分は発熱も増えます。触ってみた感じですが旧型よりは確実に発熱していると思います。しかしたかだか2~3Wの機器ですので、たまに聞くように触れないほど発熱したりはしませんし、熱暴走のような症状も経験していません。価格も安い機器ですし気にしすぎる必要はないと思います。気になる人は小さなヒートシンクを貼り付ければ効果あると思います。
Fire TV Stickの電源はどうやって切るの?
Fire TV Stickは基本的に電源を切って運用するようには出来ていません。電源を切る為には電源ケーブルを抜くしかありません。放置すると30分後に自動的にスリープするようになっています。
私は30分無駄に電力を消費するのが嫌だったので手動で即時スリープにしていました。ホームボタンを長押しするとメニューが表示されてスリープを選択することができます。
しかし実はメニュー画面で放置している状態とスリープの状態では消費電力は0.5W程度しか変わりません。しかもその0.5Wの違いは30分だけの話ですので、よくよく考えれば放置で良いと思います。
テレビのHDMI連動を設定しておくと超便利!
これはテレビ側の設定なのですが、「HDMI連動」という機能があります。これを設定しておくとスリープ中のFire TV Stickのリモコンの何れかのボタンを押すとFire TV Stickがスリープから解除されて、それに連動して自動的にテレビの電源がONになって入力がFire TV Stickを接続しているHDMI入力に切り替わります。ボタン一つでFire TV Stickのメニューが表示されるので超便利です。
旧型Fire TV Stickから買い換える必要はあるか?
旧型のFire TV Stickを既に所有している人がわざわざ買い換える必要があるか?と言えば答えは「No」だと思います。旧型でも特に問題を感じることはありません。音声入力のリモコンだけ追加購入してしまえば、新型と旧型で違いを感じることはないと思います。
ただ、面白いことにヤフオクを見ると旧型が未だに3,000~4,000円で取引されています。消費電力が低いからでしょうか?なにか他に特別な理由があるのでしょうか?理由は定かではありませんが、ヤフオクを普段使っている人であれば旧型を売り飛ばして新型に買い換えるのはアリだと思います。私も新型の発表後に旧型が4,200円で売れました。
Fire TVとFire TV Stickの違いは?
今回モデルチェンジしなかったFire TVとFire TV Stickは何が違うのでしょう?単純に4Kコンテンツに対応しているかどうかの違いと考えて良いと思います。メモリーが多かったりしてゲームを快適に遊べるなど売り文句もありますが、実際のところゲームのラインナップはショボすぎですので考慮する必要はないと思います。
4K対応のコンテンツはまだまだ少ないですが、最近は4Kテレビも安くなってきましたのでFire TVを購入しておくのもアリだと思います。Fire TV Stickが安いのでどうしても割高に感じてしまいますが。。。
まとめ
プライムビデオにしろ他の動画配信サービスにしろほとんどはPlayStationなどでも見ることができます。しかし消費電力や操作の煩雑さが違います。PlayStationで見ようと思うとメニューの階層を下っていってAmazonビデオのアプリを起動して、、、になりますが、Fire TV StickではテレビとHDMI連動させておけば、リモコンのボタン一つでメニュー画面が表示されます。この軽快感は思いの外大きな差です。
また、PlayStationでのプライムビデオ再生は低消費電力化されたスリム版でも50W程度の電力を消費します。これはFire TV Stickの15倍以上の消費電力です。
Fire TV Stickでは、youtubeやniconico動画、abemaTVなどの無料のコンテンツや、netflixやfuluなどの有料動画配信サービスも見ることができますが、やはりプライムビデオです。少なくともプライム会員には絶対におすすめの必須アイテムだと思います。
旧型のFire TV Stickを購入した時は単に「安いからよくわからんけど買ってみるか」的な感じでしたが、この1年ほどのプライムビデオの充実ぶりは凄まじく、もはや生活必需品になってきています。私は録画データなどをHDDにどんどん溜めこんでライブラリー化するのが好きなタイプです。つい先日もRaspberry Piを使用してNAS&DLNAサーバーを作る記事を紹介しましたが、最近は「もう自分で溜め込まなくてもプライムビデオでええやん?」と思い始めたくらいです。この分野ではやはりコンテンツをおさえているAmazonが強いですね。
ではまた!
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