11月くらいまでは妙に暖かくて「地球温暖化ってのはほんとやなぁ~」なんて言っていたら急に寒くなり、記録的大寒波とか到来して大変な事になっています。私的には寒くなると何より気になるのは暖房コストです、「エアコンが一番コストが安い」と言うのが通説のようですが、最近は灯油が安いですし。そこでいつものように実測で白黒つける事にしました。
暖房のコストはデカいです。
ちなみに去年1月分、本能の赴くままにエアコンでホクホクにして過ごした電気代がこれです。
そして今年1月分です。
いかがです?「そんなチマチマ」と思った方も実際に金額を見ると「おぅ」となると思います。アパートの1人暮らしでもこの高コストっぷりです。
実際には今年の金額は今回の測定用に何日間かはエアコンを使用していますし、エアコンを使用していない日は石油ファンヒーターを使用して灯油を消費しているので、単純に「6,000円うきました!」ということではありません。ですが暖房がいかにコストが掛かっている=コストカットの余地が大きいということがわかります。
エアコンのコスト
使用しているエアコンの機種は2004年11月発売のMSZ-SV36Rで暖房は9~12畳用、期間消費電力1585kWhのモデルです。10年前の機種ですが、2015年1月発売の同クラスMSZ-GE365も9~12畳用、期間消費電力1472kWhと大差はありません。「エアコンの省エネ性能は段違いに上がった!」というのは安い機種のことではないのです。ちなみにMSZ-GE365 は実売8万円クラスです。実売12万円クラスのMSZ-ZW365 にすると期間消費電力1081kWhと30%減くらいの消費電力量になります。仮に夏3ヶ月冬3ヶ月冷暖房に使用して月5,000円電気を冷暖房に使っているとすると年間3万円の電気代が2万円くらいになります。4年で元が取れて以降毎年1万円節約できる計算です。メーカーのカタログスペックを信じるならエアコンは省エネ性能の高い高価な機種を買ったほうが大幅にお得なのは確かのようです。
では実測コストを見ていきましょう。エアコンは当然電力で動いていますので電力消費をワットモニターで実測しました。設定温度25度で6回計測したうちブレが大きい物を除外した平均です。エアコンは運転を止めたり再開したりするので瞬間消費電力は参考程度に流してください。費用は中国電力の現在の一般的な料金で1kWhあたり25円で計算してあります。
経過時間(分) | 室温(度) | 瞬間消費電力(W) | 積算消費電力(W) | コスト(円) |
---|---|---|---|---|
0 | 15 | 0 | 0 | 0 |
20 | 17.5 | 1301 | 0.35 | 8.75 |
40 | 20 | 915 | 0.68 | 17 |
60 | 20.9 | 798 | 0.98 | 24.5 |
80 | 21.3 | 901 | 1.25 | 31.25 |
100 | 21.5 | 652 | 1.49 | 37.25 |
120 | 21.4 | 637 | 1.72 | 43 |
温度を上昇させる最初の1時間は24.5円、以降保温に1時間あたり18.5円程度です。私のケースでざっくり計算すると、1日5時間で98.5円、30日で2,955円です。実際には休日もありますしもっと多いですが比較用の目安として考えてください。
石油ファンヒーターのコスト
石油ファンヒーターは2005年製のダイニチFW-321Sという機種で、ホームセンターで販売されている一万円程度のものです。エアコンは技術革新で省エネ性能が向上していると聞きますが石油ファンヒーターはあまり聞きませんね。単に灯油を燃やすだけなのでそれほど性能が向上していないのではないでしょうか。
実測コストはエアコンと同じ平均です。エアコンと室温を合わす為に24度設定にしています。石油ファンヒーターはコンセントもあるので電力消費量も計測しています。灯油の消費量はあまり途中で抜くと誤差が大きくなるので1時間と最後のみ計測しています。単価は灯油1Lあたり55円、電気代1kWhあたり25円で計算してあります。
経過時間(分) | 室温(度) | 灯油消費量(L) | 積算消費電力(kWh) | 灯油コスト(円) | 電気コスト(円) | コスト合計(円) |
---|---|---|---|---|---|---|
0 | 14.8 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
20 | 18.5 | 0.04 | 1 | |||
40 | 20 | 0.06 | 1.5 | |||
60 | 20.5 | 0.29 | 0.08 | 2 | 17.95 | |
80 | 20.9 | 0.1 | 2.5 | |||
100 | 21 | 0.12 | 3 | |||
120 | 21 | 0.41 | 0.14 | 3.5 | 26.05 |
最初の1時間で17.95円、以降保温に8.1円程度です。同じように計算すると、1日5時間で50.35円、30日で1,510円です。最初の1時間以降の保温状態に入ってからの方が価格差が大きいので連続運転時間が長いほど差は開きます。
また最初の20分での温度上昇の速度が石油ファンヒーターの方が早いのも特筆すべき点です。石油ファンヒーターは移動できますので、自分がいる場所に引っ張ってくれば更に設定温度を下げれますし、単純にガツンとくる暖かさも上です。
まとめ
と言うわけでざっくり「エアコンの暖房コストと比較して石油ファンヒーターの方が半額」という驚きの結果が出ました。特に今は灯油が激安で18Lが1,000円以下で買えてしまいます。1年半前の半額くらいです。シェールガス革命万歳。
これらの数値は灯油の価格、電気料金の単価で変わってくるのは当然ながら、本投稿でも触れたようにエアコンの機種でも大きく変動します。エアコンは省エネ性能の高い上位機種だと単純にコストが上記データの70%とかになる可能性がある訳ですし、灯油が今の倍していた1年半前であればエアコンの方がコストが安価であったでしょう。ですので一概には言えないのですが、それらを加味しても現状では石油ファンヒーター一択であると言えるでしょう。
ではまた!