スポンサーリンク
Amazon
AndroidApple車関連

【悪い評判も見るけど、ディスプレイオーディオとは?】後付けカーナビの選択肢

本サイトでは広告から収益を得ることがあります。

最近は新車に標準装備されたりするようになって、ディスプレイオーディオという単語を良く耳にするようになりましたね。最初に聞いた時にはいまいちピンときませんでした。今回はこのディスプレイオーディオを含む、後付けのカーナビの選択肢についてまとめてみようと思います。

従来の「カーナビ」

かなり古くからある、いわゆるカーナビは、もう説明する必要もないでしょう。ネットにつながるようになったり、コンテンツの再生種類が増えたりと、メーカーは新しくなりましたよとアピールをしていますが、もう10年以上大した変化はないと思います。

昔はカーナビのメーカーが独自に地図データを作成していて、その内容にもメーカー毎の付加価値がありましたが、行きつくところまで行きついた感があり、現在ではデータはMapFanなどの外部企業のデータを使用している製品が主流になりました。

基本的には「単体で機能が完結している(スマホなどを接続する必要がない)」「更新しないと地図は最新の状態ではない」「地図の更新には手間とお金がかかる」といったところがメリット・デメリットでしょうか。後述のディスプレイオーディオなどはナビゲーション中には常に通信料がかかるという事を考えれば、普段からナビゲーションを使いまくると言う人は地図更新のサブスクリプションの方が安価になるでしょう。MapFanの場合には年額が税込5,500円(2023年11月現在)とのことです。

また、TVを見たいかどうかも選択の基準の一つです。ディスプレイオーディオなどには基本的にTVチューナーが搭載されていません。逆に、NHK対策でTVチューナーがないカーナビが欲しいという場合には、従来型のカーナビの選択肢は極端に少なくなります。

Android AutoやCarPlayなどのスマホベースのナビゲーションが出てきた時には、あっという間に絶滅するのではと思いましたし、個人的には飽きたと言いますか、面白みがないなぁと言う印象ですが、しっかりとしたナビゲーションという機能が欲しいという場合には、長年蓄積してきたキメ細やかな地図データを使用する従来型のカーナビは、まだまだ最も堅実な選択肢であることは間違いないと思います。

余談ですが、最近のカーナビのOSはWindows Embeddedベースの「Windows Automotive」という車載用OSが主流だそうです。GoogleやAppleは「俺です!僕です!」と主張が激しいのですが、地味に土台を支えているというのはマイクロソフトらしいですね。

評判はさまざま?「ディスプレイオーディオ」

ディスプレイオーディオの定義は、かなりふわっとしているのですが、「ディスプレイオーディオとは」という質問に対して、もっともよく見る回答は「カーナビからナビを外したもの」とか「ディスプレイが付いているオーディオ」とかでしょうか。うん。まぁそうですね。

個人的に乱暴な説明をすると「Android AutoやCarPlayの車載ディスプレイ」という認識で良いのではと思います。実際にはAndroid AutoやCarPlayだけではなく、スマホを繋がなくても単体で音楽再生ができるようになっていたりしますし、上で説明した従来型のカーナビにもAndroid AutoやCarPlayに対応した製品があったりしますが、まぁ大体「Andorid AutoやCarPlay用」だと思います。

カーナビといっても、普段はカーオーディオとしてしか使わないのがほとんどで、年に何回か遠出する時にカーナビを使うのが普通だと思います。「普段はスマホを繋がないで本体に保存した音楽の再生だけをして、カーナビが必要な時にはスマホを繋ぐ」といった使い方を前提としたシステムでしたが、最近はワイヤレス接続に対応していますので、常にスマホをワイヤレスで繋いで、スマホ内の音楽を再生するといった使い方もできます。いちいちカーナビに音楽データをコピーする必要がなく、スマホで一元管理できるのは地味に便利です。

Android AutoやCarPlayは、スマホ側で処理した内容を、車載側のディスプレイに表示する仕組みです。位置情報(GPSや通信基地局、ジャイロなど)は基本的にスマホ側のものを使用しますが、ディスプレイオーディオによってはGPSアンテナが付属していて、その位置データや車速情報などを供給しているものもあります。

AndroidやiOSには多数のカーナビアプリがありますが、Android AutoやCarPlayではそれらのアプリは通常は使用できず、Android AutoやCarPlayに対応したアプリが必要です。GoogleマップやAppleマップはもちろん対応していますが、個人的にはこれら外国製のマップは国産のきめ細やかなカーナビに遠く及ばないと思っています。

最近では無料のヤフーカーナビや有料のカーナビタイムが対応していますが、ヤフーカーナビはAndroid Autoで試した限りは機能が全然足りなくて、正直使い物になりません。施設などを名称で検索して目的地とすることしかできず、地図上で「ここへ行く」という指定すらできません。経由地も指定できません。スマホ版とルート情報が共有できれば、スマホでルートを設定してからAndroid Autoでナビゲーションという流れができますが、それすらできません。しかも、そこそこの頻度で落ちます。。。CarPlay版はもっと使えるのでしょうか?

カーナビタイムはAndroid AutoやCarPlayで使用するには、月額1,000円という高額な料金が必要です。これならば、従来型のカーナビ+有料の地図更新の方が良いのではと思います。他に有力だと思われるアプリがパイオニアのCOCCHIです。COCCHIもAndroid AutoやCarPlayで使用するためには有料プランが必要ですが、その月額は350円です。これは現実的な料金ですね。COCCHIもまだ若いアプリですが、更新履歴を見る限りかなり急速に開発が進んでいるようです。Android AutoやCarPlay版も既にハイウェイモードやイラスト表示にも対応しており、カロッツェリアのカーナビで培ったデータやノウハウが活かされていくでしょう。

従来型のカーナビは地図更新が必要ですが、Android AutoやCarPlayは、スマホ側がリアルタイムにネット経由で地図データを読み込みますので、常に最新の地図が表示されます。その代わりにカーナビを使用している間は通信料が発生します。

従来型のカーナビは時が経てば機能も古くなっていくものですが、Android AutoやCarPlayはスマホ側に依存しますので、アプリの更新でどんどんと機能的にもブラッシュアップされていくのは大きなメリットでしょう。地図データも機能も常に最新のものを使用できるのです。カーナビ以外のアプリもありますので、Android AutoやCarPlayに対応した新しいアプリによって、新しい楽しみ方が増えるかもしれません。処理速度だってスマホは比較的に短いペースで買い替えますので、どんどんと高性能になっていきます。このあたりはガジェット好きなギークに響く仕様ですね。

Androidタブレットを車に埋め込んでしまえ!「Androidナビ」

スマホやタブレットをホルダーで固定してカーナビとして使っている人たちが一定数いるようです。ならば!なのかどうなのかはわかりませんが、Andoridを車載用の筐体に搭載した製品があります。国内の有名メーカーにはラインナップされておらず、ATOTOという中華メーカーの製品がデファクトスタンダードとなっています。

「それならばスマホやタブレットをホルダーで固定すれば良いじゃんか」と思う人もいるでしょうが、それに対しては「通常のカーナビのようにスマートに取り付けられる」「外付けの精度の良いGPSアンテナが取り付けられる」「車のスピーカーが使える」「ナビゲーションの音声に合わせて音楽の音量が下がる」「車から常時電源が供給され、レジューム機能もあるので起動も速い」あたりがメリットではないでしょうか。

ディスプレイオーディオに対しては「いちいちスマホを繋ぐ必要がない」「LTE対応モデルであれば単体で完結できる」「普通のAndroidアプリが動く」というあたりがメリットであり、「単体で完結させるためにはスマホ以外にSIMがもう1枚必要」というのが最大のデメリットでしょう。

これはスマホのテザリングで通信することはできますが、毎回スマホのテザリングをONにするのは面倒です。SIMを挿さない場合にはディスプレイオーディオのように「普段は本体に保存した音楽の再生でたまにスマホのテザリングでナビゲーションを使う」といった前提になると思います。逆に、楽天モバイルのような比較的に安価な通信し放題なSIMを挿しておけば、スマホに依存することなくYouTubeやプライムビデオ、TVerなどの動画を再生し放題です。もちろん契約すればNetflixやDaznなども再生できます。Androidですから。基本的にTVチューナーは搭載していませんが、これだけオンデマンドな動画再生があるのですから必要ないと思います。どうしてもTVを見たい人は別途チューナーを用意して外部入力することになります。

また、Android AutoやCarPlay用のヤフーカーナビやカーナビタイムは、まだ若いアプリですので、安定性が悪く機能も足りていません。しかし、Androidナビでは、十分にこなれた素のAndroidアプリを使用できるのは大きなメリットです。また、音楽再生なども好きなアプリが使用できます。当然ながらYouTube MusicやApple Music、Prime Musicなどのストリーミングも使えます。何度も言いますが、Androidですから。

気になる点は、逆にAndroidであることです。つまりOSのバージョンアップがどこまで対応されるのか?ですね。一般的にスマホアプリはOSの対応バージョンを絞っています。OSが古くなりすぎるとアプリが使えなくなる懸念があります。なおさら進化の速いスマホOSですので、このあたりは大きな懸念材料です。

しかし、大抵のAndroidナビはAndroid AutoやCarPlayにも対応しています。ぶっちゃけた話、内蔵のAndroidのバージョン問題が出てきた時には、最悪でもAndroid AutoやCarPlay用として使えば良いのです。高価であれば別ですが、この手のAndroidナビはディスプレイオーディオ並みか、それ以上に安価ですので納得できるでしょう。

一部のYouTuberやブロガーが「次世代ナビ!」とか「今後主流になる!」とか煽っていますが、別に次世代でもなんでもないですし、主流にはならないと思います。ただ、車載端末でAndroidアプリが動くと言うのは、色々な妄想が捗って、これまたガジェット好きなギークに刺さります。面白さや新鮮味ではAndroidナビがベストチョイスであることは間違いありません。


無難な選択肢では、まだまだ従来型のナビが鉄板だと思います。何十年ものノウハウが蓄積されていますし、モバイル回線が繋がらない場所でもナビゲーションが途切れないというのは安心感があります。楽ナビあたりが安価で良さそうだと思います。

ちょっと新しいものをということであれば、国内有名メーカーのディスプレイオーディオでAndroid AutoやCarPlayでしょう。ヤフーカーナビのAndroid版はまだまだリリースされたばかりですので、これからどんどんと良くなるでしょう。同じくパイオニアのDMH-SZ700がスタイリッシュかつ音質も良いそうです。

個人的には、Androidナビが単に「カーナビという機能が必要」という以上に「単純に面白そう」で気になります。こういったカスタマイズ性が高く、創意工夫で可能性が広がるツールは大好物です。