Windowsを再インストールしたら、今まで繋がっていた機器などが繋がらなくなることがあります。そんな時に確認すべき設定を紹介します。2時間悩みましたよ。。。
Windows 11にアップデートしてからエクスプローラーが、かなり頻繁に落ちて再起動するようになりました。一瞬ブラックアウトして開いているエクスプローラーのウインドウがすべて消えてしまう感じです。私のデスクトップPCのWindowsはWindows 7の頃から再インストールすることなWindows 8、Windows 10、そしてWindows 11へとアップデートしてきました。CPUやMBは新しいもの変更したり、HDDからSSDに変わったりしましたが、起動ドライブの内容をそのまま使い続けてきましたので、良いタイミングかもと試しにWindows 11をクリーンインストールしてみることにしました。
Windows 11をクリーンインストールして、日常使うアプリケーションをインストールして環境を作っていっていたのですが、カメラからWi-Fi経由で画像の転送ができないことに気が付きました。
SONYのαなのですが、PCに専用のアプリケーションをインストールすることで、カメラ側のメニューで「パソコン保存」を選択することで、自動的にWindowsのエクスプローラーにカメラがマウントされて、ディスクドライブのようにカメラ内の画像ファイルをコピペできます。私はブログ用に撮影した写真をPCに持ってくるために頻繁に使用しますので、なくてはならない重要な機能です。
ところが、これがPCと接続できないようになりました。最初はPC側のアプリや設定を疑って、再インストールをしたり設定をやり直したり、α用のソフトは途中でモデルチェンジしたので、古いのと新しいのを試したりしましたが、どうにもうまくいきません。2時間ほど悩んだ末にWindowsのネットワーク設定を見直し始めて、やっと気が付きました。
Windows 10から「パブリックネットワーク」がデフォルトになった。
今まで、普通に繋がっていたのに再インストールした途端に繋がらなくなった。その理由はずばり「ネットワークプロファイル」が「パブリックネットワーク」になっていることでした。このネットワークプロファイルは以前はプライベートネットワークがデフォルトになっていたのですが、Windows 10のある時点からセキュリティ対策でパブリックネットワークがデフォルトになったようです。
既にインストールしてあるWindowsの設定をWindows Updateで変更すると大混乱となりますので、新規インストールの時のみにパブリックネットワークがデフォルトとなるようです。
私のPCではWindows 7の頃にプライベートネットワークに設定されていたものを、Windows 11までアップデートして使ってきましたので、そのままプライベートネットワークに設定されていたのが、クリーンインストールしたことでパブリックネットワークがデフォルトで設定されたために、今回のトラブルとなりました。
「ネットワークプロファイル」の変更方法
ネットワークプロファイルのパブリックネットワークとプライベートネットワークの設定の変更方法ですが、設定画面の「ネットワークとインターネット」にある「プロパティ」をクリックすることで、設定画面が開きますので、その画面でパブリックネットワークの設定にするか、プライベートネットワークにするかを選択できます。ラジオボタンをクリックして瞬間に設定は変更されます。
「パブリックネットワーク」と「プライベートネットワーク」の違い
通信には大きく分けると自分から通信を開始するものと、他の機器からの通信に応答するものの2通りがあります。例えば共有フォルダや、今回のカメラからの接続などがそうです。簡単に言うと、パブリックネットワークはこれらの「他の機器からの通信に応答しない」設定です。pingにすら応答しなくなります。
例外として機器との接続用アプリケーションによってインストール時にWindowsファイアウォールに穴をあけるものもありますので、パブリックネットワークに設定しても接続できる機器もありますので、必ずしもパブリックネットワークに設定したからといって繋がらなくなる訳ではありません。
公共のWi-Fiスポットなどは、他人の機器と同一のネットワークに繋ぐことになりますので、共有フォルダにウイルス入りのファイルを書き込まれたり、何らかの脆弱性をついてOSに侵入されてしまう可能性があります。このため、不特定な機器が接続されているネットワークでは、外部からの通信に応答しないパブリックネットワークに設定するというのは、昔からの常識でした。
対して、プライベートネットワークは「他の機器からの通信に応答する」設定です。自宅のLAN内など、基本的に自分が管理している信頼できる機器のみが接続されている場所では、他の機器からの通信に応答するほうが、利便性が向上します。共有フォルダや今回のようにカメラからPCに画像をネットワーク転送するなどの機能の場合にはプライベートネットワークに設定する必要があります。以前はこのプライベートネットワークがデフォルト設定でした。
ちなみに、自宅のLANでもインターネットに繋がっているではないか?と思うかもしれませんが、自宅のLANはインターネットとの間に設置するルーターが外から開始される通信を寸断するようになっていますので、ルーターのこちら側、つまり自宅のLAN内にある機器に外からアクセスすることはできません。ルーターがいわゆるファイアウォールの役割をしています。
「パブリックなモード」「プライベートなモード」と言うと逆じゃないか?と思いますが、「パブリックな場所で使うディフェンスモード」「プライベートな場所で使うノーガードモード」と考えるのがわかりやすいと思います。
個人的にはノートPCについては自宅LANのWi-Fiなど、あらかじめ設定されたネットワークに接続した時にはプライベートネットワーク、それ以外ではパブリックネットワークに自動切換えするような機能があれば良いのにと思いますが、詳しくない人の場合は逆に混乱するかもですね。
Windows 11の再インストールでエクスプローラーが落ちるのは改善するのか?
さて、本題からはすこし逸れますが、事の発端となった「エクスプローラーが落ちまくるのはWindows 11のクリーンインストールで改善するのか?」ですが、明らかに改善しました。改善ですので、全く落ちなくはなりませんが、以前は5分とか10分くらいに、本当に頻繁に落ちる感じでしたが、今は数週に一度とか、かなーり稀に落ちることがあるかもといったくらいに改善しました。
環境を作り直すのに1日つぶれてしまいましたが、もう何のファイルなのかアプリなのかわからないようなものがたっぷり溜まっていたのがスッキリして気持ちが良いです。
Windows 11のエクスプローラーが不安定で困るという人で、古いWindowsからアップデートを重ねてきている場合は、Windowsをクリーンインストールすると改善するかもしれません。